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会社引っ越し ブレードで仮想化大作戦 第3回

~ ASCII.jpが試したから言える!ブレード&仮想化のホンネ ~

ブレード&仮想化 稼動編「ソフト代まで考えてなかった」

2008年09月24日 06時00分更新

文● 志村 拓

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さいごに

 今回のブレードサーバの購入費が全部で300万円強、それに無料のVMware ESXiで仮想化を行い、(いまだ移行中ではあるが)30~40台のマシンを動かす予定である。1台あたり10万円を切る感じだ。多くの部分をIBMや販社の方々にお世話になりながらも、自分たちで構築したことにも少しは起因しているが、比較的安価に構築できたのではないかと思っている。

 ブレードサーバは、決して高くないし、ワイヤリングや運用保守などを考えれば、多くのラックマウントサーバを購入しなくて本当によかったと思っている。動いてさえしまえば単体のブレードサーバは、普通のx86サーバと同じなので、何も心配することも、迷うこともない。しかも、SASの設定の部分など技術的に味わい深そうな所も残っており、当分楽しめそうだ。

 会社を「低酸素社会を推進するエコ企業を標榜」と説得した点(詳しくは第1回を参照のこと)については、画期的な数値が出ているので、少し紹介しておこう。BladeCenter Sのマネージメントモジュールには、各ブレードや各モジュールの消費電力をレポートする機能が付いている。これを見る限りでは、ブレード1枚あたり、60~80W程度、シャーシ全体でも906Wしか消費していない。まだ、古いサーバ群の移設が完全には完了していないので、実際にはもう少し大きな値にはなるだろうが、40台の仮想サーバを乗せたとすれば、たとえ消費電力が1500Wになろうとも、1台あたり37.5Wだ。たぶん、惰眠を貪っているサーバも多いと思われるので、実際にはもっと低いはずだ。

消費電力表示画面

マネージメントモジュールを使えば、ブレードは勿論、シャーシファンやらSASモジュールから個々の消費電力が分かるようになっている。しかもグラフまで出してくれる親切さだ

 おしむらくは、iSCSIやSANの共有ディスクを導入できなかった事だが、これらを導入するには、今回かかった費用以上の追加投資となってしまっただろう。そういった意味ではディスクがシャーシにマウントできるIBM BladeCenter Sは、筆者たちの身の丈にフィットした、使い勝手とバランスの良いシステムだったということだろう。

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