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会社引っ越し ブレードで仮想化大作戦 第3回

~ ASCII.jpが試したから言える!ブレード&仮想化のホンネ ~

ブレード&仮想化 稼動編「ソフト代まで考えてなかった」

2008年09月24日 06時00分更新

文● 志村 拓

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足りないEthernetポートはIEEE802.1qで解決

 OSも仮想化ソフトも決まったので、まずは1枚のブレードで環境を構築してみることにした。OSのインストールは極力デフォルトのまま、インストールするパッケージを最低限に止めるよう調整した程度である。VMwareについては、RPMのバイナリパッケージをダウンロードし、rpmコマンドで何も考えず(よって何も悩まず)、インストールした。

 “/usr/bin/vmware-config.pl”で設定を行った後、“/etc/init.d/vmware start”でVMwarewを起動する。この時は「できた!」と思っていたのだが、すぐに論理的に無理があることが判明した。問題はブレードサーバにEthernetのポートが2つしかないことだ。

仮想マシンにLinuxをインストール

WindowsにVMware Server Consoleをインストールし、ブレードサーバにインストールしたVMware Serverにつなげて、試験的に仮想マシンにLinuxをインストールして動作を確認したところ

 新社屋のネットワークでは、各部署毎にサブネットを切って、VLANを使って構成している。このため、仮想マシン上で動作させるシステムは、個々の部署のサブネットに参加させなければならないのだ。ちなみに、サブネットの数は30を超える。 Ethernetポートが2個では全然足りない。

 このブレードには、このサブネットとこのサブネットといった形で、割りつければ、10枚のブレードサーバで20のサブネットに繋ぐことが可能だが、先に説明したような仮想マシンのポータビリティの確保とは程遠い状態だ。仕方が無いのでブレードサーバのEthernetポートまでVLANトランク(IEEE802.1q)することにした。

 イメージとしては、以下のような感じ。VLANトランクで複数のVLANをまとめて1本のEthernetに通し、それをホストOS上でバラして個々のVLAN用のネットワークインターフェイスを作成する。このネットワークインターフェイスをVMwareのvmnetインターフェイスに1つ1つ“/usr/bin/vmware-config.pl”で割りつけるようにすれば、ホストマシンのEthernetポートの数に関係なく、多くのネットワークを仮想マシンに提供できる。

 ブレードサーバのVMwareのネットワークイメージ

ブレードサーバのVMwareのネットワークイメージ

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