ハードルの低さとコミュニティの個性は同居する
── ネットとは関係ない世界から、バリバリのプログラミング畑に足を踏み入れるのは抵抗ありませんでした? 結構ギャップがあると思うんですけど。
べにぢょ 言われるとそうなんですけど、入りづらいところがいいんですよ(笑)。あまりに開かれた世界だと、興味が沸かないんですよね。ちょっと私には分からない世界というか、そういうところが好きなんですよ。
── べにぢょさんが最初にブログを始めたはてなも、どちらかというと理系のイメージが強いコミュニティーですよね。そのはてなに結構抵抗なく入れたというところにその性質を感じます。
べにぢょ そうですね。分からないことって知りたいじゃないですか。結局そこなんです、全部。プログラミングにしても、「ヤン魂って、どうやって動いているんだろう?」という発想から入りましたし。普通に利用していた頃はそんなこと思いもしませんでしたが、一度疑問がわいたら知りたくなるんです。
── ただ、別のインタビューで「ネットはハードルをあまり高くしないで、誰でも入れる世界にしたい」とおっしゃっていました。その思想と、はてなのやや閉鎖的な雰囲気というのは、同居しますか?
べにぢょ 同居しますね。ネット全体で考えて、はてなみたいなコミュニティーがあってもいいと思うんですよ。近藤さんははてなを誰でもたくさん使ってもらえるコミュニティーにしたいっておっしゃっていましたけど、はてながそうなってしまったらあまり面白くないのかなあと。皆に受け入れられると、今いるはてなの人達は、はてなではない、新しいはてなに行くと思うんです。
2ちゃんねるやはてな、mixiという色々な個性が散らばっているネットというのは、健全だと思います。
── では、mixi文化はあのままでいいというスタンスですか?
べにぢょ いいんじゃないですかね(笑)。色々書いていますけど、たまにいくと安心するんですよ。
要は使い分けかなと思っているんです。新聞も一紙だけ読んでいると見方が偏るとよく言われるように、ネットでもmixiしか知らないのはあまり健全ではないかなあと思います。いくつかのコミュニティーを知っていて、それぞれのよし悪しを判断しながら、使い分けているのが一番理想的だと思います。
この連載の記事
-
最終回
トピックス
アンサイクロペディア“中の人”が語る、ユーモアの難しさ -
第99回
トピックス
マスコミが報じない“カルト”を記事に 「やや日刊カルト新聞」 -
第98回
トピックス
「もし森ガールが森へ入ったら」アサイさんの超地道な努力 -
第97回
トピックス
死刑は必要? 冷静に考えるためのWeb資料室「刑部」 -
第96回
トピックス
NTT研究者が“錯覚”サイトにかける純粋な感情 -
第95回
トピックス
ネットの「熱さ」、現代アートに――藤城嘘とカオス*ラウンジ -
第94回
トピックス
諸君!革命的美人ブロガー安全ちゃんに刮目せよ! -
第93回
トピックス
探検コムの「広く浅く」が深すぎる! -
第92回
トピックス
金髪ギャル語でニュートリノ、Shoさまが熱い! -
第91回
トピックス
「計画断水」知ってる? ネットで日本の昭和を振り返る -
第90回
トピックス
電子書籍を紙で売る! 「コトリコ」挑戦への道 - この連載の一覧へ