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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第31回

「ネットは距離感が異常」 べにぢょの特攻魂

2008年08月18日 09時00分更新

文● 古田雄介

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ネットは熱意が伝わりやすい!


── いただいた名刺もハンドルネームでしたけど、会社では本名を明かしていないんですか?

べにぢょ 社員は知っているんですけど、単に知識として持っているくらいな感じですね。だから、普通に「べにぢょ」って呼ばれています。原田に「ブログを見て、この人と一緒に仕事したいと思った」と、ネット上のキャラクターを買っていただいて就職した流れだったので、ハンドルネームのままのほうが自然かなと思っています。


── でも、ネット上の人格で現実社会を渡り歩くのは大変だったりしませんか? 以前お話しをうかがったFOX-兄貴は、一時期それで苦労したとおっしゃっていました。

べにぢょ 私の場合はないですね。一応、ネットとリアルは別物と割り切っていて、ネット上の知人にはプライベートの話をしないと決めていましたけど、最近はネットばかりやっている生活で「べにぢょ」の比重が大きくなっているんですよ。

 今は「べにぢょ」でいるほうが、周りが自分を知ってくれているという安心感がありますね。むしろ、リアルの人格のほうで対峙すると気を遣うことが多くて、そっちのほうが大変な気がします。mixiの記事もそうですけど、ネットでは自由奔放にしていますから(笑)

lovecall.jp

べにぢょさんのオリジナル動画を配信するvlog「lovecall.jp」。プログラミング言語を連呼してエクササイズする「ギーク・ザ・ブートキャンプ」が注目を集めた。また、ネットで活躍する人物にインタビューする企画も好評だ。第一回はココロ社さんが登場していた


── ネットの比重が大きいとのことですが、確かにすごく活発に動いていますよね。小飼弾さんにインタビューしたり、ギークの方と頻繁に交流したり。

べにぢょ 昔から、好きなことに対して結構一直線になっちゃうタイプなんですよ。私、いつも「失うものは何もない」と考えているところがあって、好きなものにはためらわずに駄目もとでアタックする癖があって。

 ネットって、リアルと距離感が違うというか、異常というか、行けないだろうなと思っていた場所にポーンと飛べちゃったりする瞬間があるんです。小飼弾さんのことも、はてなブックマークとかで「好き好き! 会いたい!」って繰り返していたら、編集部の方がインタビューの話を持ってきてくれたんです。現実社会だったら、ちゃんと順を踏まないといけないから、こんなことないじゃないですか。

 そういう熱意が届きやすい世界というのは感じますね。だから、ポシティブな感情で誰かに会いたいと強く思っている人がいたら、ネットでガンガン言っちゃったほうがいいと思います。


── なるほど、かなり社交的ですね。実際に会って、幻滅する恐怖とかないですか?

べにぢょ いえ、よく言われるんですけど、性格的には引きこもりタイプに近いんですよ。突発のオフ会とかには全然参加しませんし。ただ、やっぱり興味のある人に会ってみたいなっていうのはあります。

 幻滅する恐怖はまったくないですね。その人のブログをずーっと読んでいると、何か装っていたとしても、やっぱりパーソナリティが見えてくるんですよ。実際に会ったときにガッカリしたことは今まで一度もなくて、会うともっと好きになるんです。だから、「いい人だ」って思ったら、ためらわずに会いに行きますね。

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