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会社引っ越し ブレードで仮想化大作戦 第1回

~ ASCII.jpが試したから言える!ブレード&仮想化のホンネ ~

ブレード&仮想化 現状分析編「絵にかいたような絶体絶命だ」

2008年09月08日 09時00分更新

文● 志村 拓

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現状の解析と暗澹たる状況

 作業は、現状の解析から始まった。どんなサーバーがどんな目的で動いているかを確認する必要がある。特にブックシェルフ型から横倒しにしても19インチラックに収まらない巨大な筐体の、いわゆるPC筐体(非ラックマウント型)のマシンである。

 一度動かすとなかなか止められないのが、サーバーマシンの常である。筐体がPCケースであろうが同じだ。結果、マシンは動き始めた時から、その進化を止め、永々劫々と動き続ける。ようするに、簡単にいえば、とても古いマシンのオンパレード。まるで後期高齢PCのグループホーム状態だ。

 もう内蔵電池も切れて、一度電源を切るとBIOS画面で止まるんだろうなぁというマシンの数を数え、今や該当部署も存在しない担当者を探し、1台1台のマシンを調査していく。この際なので、止めてもよいマシンは止めて、柏崎刈羽原発停止のために節電すると共に、新しいマシンルームには連れて行かないという整理をしたいわけだ。

 収納効率から言えば、ブレードサーバーもラックマウントサーバーもあまり変りはない。ポイントは仮想化だ。実際のところ当初はラックマウントサーバーを10台ばかし買って、その上にVMwareやXen、HyperVで仮想マシンを仕立てて、ご隠居マシン群を収容しようと思っていたのだ。幸いなことに(?)、先にも書いたとおり、今回仮想マシンへの移行対象となっているPCサーバーは、いずれも数年落ちのマシンで、Pentium IIに128MBのメモリ、比較的新しくてもPentium 4に512MBのメモリといったスペックだ。OSもFreeBSDやLinuxが多く、やっている仕事も大したことはない。仮想化するには理想的なマシンばかりなのだ。

次ページ「IBMの担当営業にお任せ」に続く

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