外付けインターフェース
インターフェースにはどんな違いがあるの?
外付け型のハードディスクのインターフェースは、現在USB 2.0が主流だ。USB 2.0の転送速度は理論値で480Mbpsで、市販されているパソコンで備えていないものはほとんどない。ただし、PowerPCベースのマシンはデータ記録用としては利用できるが、起動ドライブとしては使えない。
【USB 2.0】 ○ OSを問わず最も広く使われており、安価で製品の選択肢が多い × PowerPCベースのMacでは起動ドライブとして使えない |
もともとアップルが提唱したFireWire 400は長年Macのハードディスク接続用インターフェースとして使われており、MacBook Airを除いてどのマシンでも用途を問わず使える。転送速度は理論値で400Mbpsと十分。ひとつのパスに複数のハードディスクを数珠つなぎに接続する「デイジー接続」が可能だ。
【FireWire 400】 ○ アップルが提唱した規格で、Macとの親和性が高く転送効率がいい × FireWire 400を備える機器が限定されており、手軽に購入できない |
FireWire 400の高速版のFireWire 800は、理論値で800Mbpsのデータ転送を実現する。しかしこのインターフェースを備える製品自体が非常に少なく、ビデオ制作や大容量グラフィック制作などのクリエイティブ分野で重宝されているが、一般的にはあまり使われていない。
【FireWire 800】 ○ 理論値800Mbpsの高い転送速度で、大量のデータ転送に最適 × FireWire 800はMacBookやMac miniでは使えない |
一方、eSATAは最も新しいハードディスク向けインターフェース規格だ。SATA規格のハードディスクユニットをマシンに内蔵したときとまったく同じ転送速度で利用でき、理論値で最大3Gbpsものパフォーマンスが得られる。しかしeSATAインターフェースを標準搭載したマシンはなく、Mac ProやMacBook Proでのみ、別途インターフェースカードを増設すると使用できる。
【eSATA】 ○ 最大3Gbpsと高速でSATAディスクのパフォーマンスをフルに発揮 × MacはeSATAインターフェースを備えておらず、別途カードが必要 |
なお、NASはイーサネットインターフェースを備えているので、LAN上の共有デバイスとして使えるのがメリットだ。100Base-TX対応の製品では転送速度は100Mbps、ギガビット対応製品は1Gbps。とはいえ、ネットワークのトラフィックに依存することもあり、実測値はほかのインターフェースより遅い。またNASのCPU処理速度のほうがネックとなるので、100Base-TX製品でも遅さが問題になることはほとんどない。
【LAN】 ○ 汎用的なネットワークインターフェースでLAN上でデータ交換可能 × USB 2.0やFireWire、eSATAよりもデータ転送速度が遅い |
RAIDの仕組みを知る
ディスクユーティリティでRAIDを構成できる
ハードディスクユニットは、複数を組み合わせて仮想的に1台のハードディスクとして利用する「RAID」が使える。そしてOS Xは「ディスクユーティリティ」を使えば、ディスクユニットを連結して大容量ディスクとして使う「JBOD」(スパニング:連結)、分散してデータを読み書きし、処理を高速化する「ストライピング」(RAID 0)、複数のディスクユニットに同じデータを同時に書き込む「ミラーリング」(RAID 1)の3つが可能だ。ほかに、RAID 0とRAID 1の利点を組み合わせた「RAID 0+1」という構成もある。しかしRAIDコントローラーと最低4台のハードディスクが別途必要だ。
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