コンシューマー向けのMacBookとハイエンド向けのMacBook Proという、これまでのセグメントに収まらない新しいコンセプトのモデルがMacBook Air。傾斜のついた極薄のボディー、マルチタッチのトラックパッド、最小限の外部接続ポートなど、ほかに類を見ない大胆な設計だ。このマシンがどんな潜在能力を持つのか、探っていくことにしよう。
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本体は薄くなっても機能は手薄にならず
MacBook Airは、Macユーザーはもちろん、Windowsユーザーも注目する最も薄いノート型Macだ。7月4日にソリッドステートドライブ(SSD)を搭載する上位モデルが6万円ほど値下がりし、最近ではApple Storeの「整備済製品」にも登場するようになった。
これまでのMacBookシリーズの直線と平面を基調としたデザインとは異なり、MacBook Airの最も薄い部分でわずか4mm、最も厚い部分でも19.4mmと、場所によって厚さが異なる傾斜のついたデザインを採用している。実際に手でつかんでみるとかなり薄く感じる。
付属品
モニターを開くと、従来のMacBookシリーズと比べて、キーボードやトラックパッドの配置などに大きな変更点は見られない。ただしキーボードは、MacBook Proのみだったバックライト機能を搭載している。またマルチタッチジェスチャーをサポートしたトラックパッドを採用するなど、単に薄さを追求しただけではない、新しい試みが盛り込まれている。
インターフェースは、これまでのMacBookと同Proの間にも、FireWire 800ポートやExpressCard/34スロットの有無、外部モニター出力用DVIポートの仕様の違いなど、はっきりした区別があった。しかしAirのポート類は、MacBookシリーズの2機種とは大きく異なった構成だ。電源アダプターを接続するMagSafe電源ポートを除くと、アナログオーディオ/ヘッドホン兼用出力、USB 2.0、Micro-DVIポートの3つしか用意されていない。音声入力は、モニター上部にiSight用のカメラと並んでマイクロホンを内蔵するが、ライン入力が必要なら、USBオーディオアダプターなどが必要だ。
インターフェース
外部モニター出力ポートは、やや特殊な仕様のため、標準でDVI用とVGA用、2種類のアダプターが付属している。外部モニターに接続すれば、Airのモニターを閉じたままデスクトップマシンと同様に使用できる。大型のモニターに接続してムービー再生などを行う場合は、別売りの「Apple Remote」(価格は2400円)を使ってもいい。
外部モニター接続
ひとつしか搭載していないUSBポートの出番は必然的にかなり多くなるだろう。光学式ドライブを内蔵しないため、別売りの「MacBook Air SuperDrive」はUSB接続。ただし、ソフトのインストールやデータの読み込みなど、ディスクによる書き込みの処理が必要なければ、リモートディスク機能を利用してもいい。
MacBook Air SuperDrive
リモートディスク
有線のイーサネットに接続する場合は、別売りの「Apple USB Ethernetアダプタ」が必要だ。アナログ電話回線に接続する場合は、やはり別売りの「Apple USB モデム」(価格は5670円)を用意する必要がある。
Apple USB Ethernetアダプタ
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