周囲の人にも勧めてくれた
「3、4時間くらいだったけど、3日分のエネルギーを使った」(齋藤氏)というレコーディングが終わって、数多くの作品が生み出された。
「Michinoku Funky Night」「“Gee & Baa” Guru×2 Remix」といったリミックス着うた、これらをDJがつないでノンストップ・リミックスとして仕上げた着うたフル。また、吉氏が「農ミュージッグ、農ライフってか」「スンクロ率 よし、いくぞう」などと叫ぶ(?)ショートボイスや、「吉幾三です。おおぅ! 電話鳴ってるんでねぇか?……」と語りかける着と〜くボイスなどもできあがった。
これらは数ヵ月に渡って順次、配信していく予定だ(内容は特設サイトで確認できる)。
力作なだけに、吉氏がよせる期待も大きい。
「着うたのMDのサンプルをお渡ししたら、『これちょっと聴いてみてよ』と周囲の人々にネタとして広めてくれました。ノンストップリミックスも『いつできるの?』と、待ち遠しいようです」(齋藤氏)
吉氏の娘さんもニコニコ動画のIKZOとドワンゴのサンプルを聴いて、「お父さん、これカッコいいね」と言ってくれたという。
ドワンゴも「IKZOというムーブメントがニコニコ動画を飛び出て、一般の人々をどんどん巻き込んでいってほしい」と願う。
今回はケータイへの配信だけになるが、もしかしたらこのビッグウェーブの先には、「ランティス組曲」や「ランティスの缶詰」のような音楽CD化があるのかもしれない。また、ニコニコ大会議に花束を贈るほど寛大な吉氏だからこそ、8月中旬にオープン予定の「ニコニ・コモンズ」に声素材を提供するということも大いに期待できるだろう。
今後、どんなブームが巻き起こり、どんな「本人降臨」が見られるのか。ニコ動の動きに注目だ。
【まめ知識】「チーターマン」も
「少し高いところから落ちただけで死ぬ」「ラスボスが勝手に画面外に消える」「BGMがやたらと耳に残る」など、伝説のクソゲーとして昨年10月にニコ動でブームになり、数々の二次創作を生んだアクションゲーム「CHEETAHMEN」(チーターマン)。
ドワンゴはこのチーターマンの権利関係をクリアーにしようと、色々と奔走したらしいが……
「米国にある開発会社はすでに消滅してまして、その二人のうち一人とコンタクトが取れたんですが……。もう過去のことは忘れたいみたいでしたね(笑)」(田中氏)