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コミケ・ワンフェス直前対策!「俺」流コスプレ撮影術 第4回

コミケ・ワンフェス直前対策!「俺」流コスプレ撮影術

カット#04 キャッチを入れてレイヤー嬢のハートをキャッチ!

2008年07月29日 21時00分更新

文● 藤山 哲人

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コミケじゃ使えないがレフ板も

 キャッチや顔の落ちた影を和らげる方法に、レフ板と呼ばれる光を反射させるパネルを使う方法もある。

左が畳んだ状態のレフ板、右が開いた状態

 映画やドラマのメイキング映像などでおなじみのレフ板だが、太陽光を反射させてキャッチが入れられる。ストロボのキャッチに比べるとかなり大きめのキャッチになるので、目が生き生きとしてくるのだが、いかんせんコミケの大きさ制限に引っかかるだけでなく、ひとりで撮影するのが難しい。
 たいていのレフ板は、片面が銀色でその反対側が白になっている。

左が銀レフ、右が白レフ

 雲ひとつないようなピーカンの天気では、反射率の低い白レフを使うといい。銀レフを使うと、海の照り返しが強いときのように、顔がギラ付いて(陰影のコントラストが高くなる)しまうので注意したい。銀レフを使うのは、白レフでは歯が立たない薄曇のときや、あえてコントラストを高めたいときに使うといいだろう。
 レフ板を使う撮影は、普通アシスタントがレフ板を持ち、カメラマンが撮影する。ただコスプレ撮影をするのに、アシスタントの友達を連れて行くことはまずないだろう。当然、レフ板を片手で持って片手はシャッターという、なかなか難しい撮影になるので、手ブレには注意したい。

ひとりでレフ板とカメラを持つ

この体勢は結構辛いが、ワンダーフェスティバルではよく見かける光景だ

 なおコミケでは、持ち込み物の大きさ制限(30cm以内)に引っかかるので、レフ版を使った撮影はできない。

メインは日光、ストロボはマイルドに

 ストロボで撮影した写真は、独特の雰囲気がある。

ストロボ光での撮影

モデルさんでの撮影を忘れちゃったので、急遽フィギュアにモデルをお願いした

 このように直接ストロボを当てると、鼻や頬の影が顔に落ちてしまう。背中のすぐ近くに壁なんてあろうものなら、バコーン!と人物の影が写ってしまい見た目にも悪い。
 日中でも強いストロボ光の直射を思い気っきり打ち込むと、先の写真のようになってしまう場合がある。そこでストロボ光を拡散させて柔らかくするディフューザーの利用をオススメしたい。

ストロボにしっかりハマる樹脂製ディフューザー(左)と、シャワーキャップみたいにゴムでストロボに取り付けるタイプのディフューザー(右)

 左側の樹脂製デイフューザは、均一に拡散するのが強みだが、ストロボを選んでしまう点が弱点。例えば「キヤノンのスピードライト××」用といった感じになるため、サードパーティー製のストロボに合うものがなかなか見つからないことがある。また品もピンキリまであり、安いのは2000円ぐらいから高いのは1万円ぐらいまである。
 いちばん手頃なのは、1000円台で購入できる写真右のシャワーキャップタイプ。サイズはストロボに合わせてS、M、Lとあるが、若干大きめのものを買うといい。
 ただつけ方にちょっとコツが必要だ。

ディフューザーをストロボの奥まで突っ込み形を整えたら、ストロボのフチまで移動する

 まずストロボのいちばん奥までディフューザーを突っ込んでディフューザーの形を整える。次にストロボのフチまで移動させて、ストロボのレンズ面からできるだけ浮かせるようにする。レンズ面とディフューザーがくっ付いていると光が全然拡散されないので注意して欲しい。
 また内蔵ストロボ用のディフューザーがある。

写真はKenko製の「ストロボディフューザー 影とり」。こちらも先に紹介したものと同じように、柔らかい光を当てられる

 内蔵ストロボも直接光を打ち込むと影が出る原因になるので、このようなディフューザーをつけると自然な写真になるだろう。
 さてディフューザーの効果のほどはどのぐらいだろうか? 全身のショットではさほど効果はでないが、ウェストアップぐらいになるとかなり効果が現れる。それが次の写真だ。写真が小さいとわかりづらいので、大きめの写真でお見せしよう。

直射光

ディフューザーなしの直射光

 注目して欲しいのは、頬と鼻筋の部分だ。ファンデーションを塗っているので、通常はテカらない頬と鼻筋がストロボの直射光で光ってしまっている。また鼻の右側には、強く影が落ちているのが分かるだろう。さらに胸元に落ちているネックレスの影にも注目!

 谷間じゃないからなっ!

 次はディフューザーをつけた写真だ。

ディフューザーーを使用

ディフューザーあり(シャワーキャップタイプ)

 先の写真と比べてどうだろうか? キャッチは直射光と同じ程度入っているが、自然な肌色になっているのが分かるだろう。胸に落ちたネックレスの影にも注目したい。直射光の場合は、ネックレスどころか髪の毛の影も真っ黒に落ちていたが、ディフューザーを使い光を拡散させることで、影がトーンダウンしているのが分かる。
 なおバストアップを撮影していると、ストロボの発光をいちばん弱くしても、光量が多すぎて顔が白く飛んでしまう場合がある。こんなときは、ストロボに小さなプラ板などをゴムで固定し、ストロボを空に向かって発光させるといい。

左はマジックテープでキャッチ用のパネルを固定したもの。右はキャッチパネル内蔵のストロボ

 こうするとストロボ光のほとんどは空に抜けるが、一部がパネルに反射して、これが瞳に写りこむようになる。

(次ページへ続く)

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