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広大な空間で地デジを楽しむ──VAIO type FW

2008年07月17日 20時10分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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画面の広さは醍醐味、しかし……


 液晶パネルは、NTSC比100%(u'v'色度図)の色再現領域を持つクリアブラックタイプ。より深い青の再現が可能になったといううたい文句で、確かに鮮やかな色彩が印象的だ。ノートパソコンは近接使用が前提となるため、テレビ視聴時の画角は45度ぐらいになる。少し離れないと疲れてしまうぐらいの迫力だ。

バッテリー駆動時間は約3時間。デスクトップ上での利用が基本となると思うが、このクラスのノートとしては比較的長いほうではないか

タッチパッドはかさかさとした感触で、意外と使いやすい

 テレビ視聴に使用するGiga Pocket Digitalに関しては、TP1のレビュー記事でも詳しく触れているので、ここでは割愛する。キーボードで単語を打ち込める「おまかせ・まる録」や、パソコンならではの高速な番組検索、細かな番組情報の取得といった特徴は本機でも同様だ。

 リモコンはTP1と色違い(ホワイト)で、ほぼ同機能。リモコン操作用の専用GUIも備えており、離れた位置からでも快適に使える。ただし、EPG表示が1画面で7チャンネルまでというのは少々さびしい。デジタル放送にはサブチャンネルもあるので、せっかくの高解像度を生かすという意味でもより多くのチャンネルを一覧表示したいところだ。

リモコンも付属。Giga Pocket Digitalはリモコン操作用のモードと、マウス操作用のモードの2種類のインターフェースを備えている



標準はローエンドのCore 2 Duo P8400だが、CTO構成にも対応


 type FWはCentrino 2採用機となる。CPUは同プラットフォームではローエンドのCore 2 Duo P8400(2.26GHz、3MBキャッシュ、TDP25W)だ。とはいえ、BD再生時(H.264形式)のCPU占有率は、電源管理をデフォルト(VAIO標準設定)にした場合で、40~45%程度。高パフォーマンスに変えると25~30%程度。バックグラウンドで、ウェブブラウズやメールを書いたりしても全く気にならないレベル。TDPも25Wと少なく、バランスの取れたスペックという印象だ。

 CTOではこれよりも上位のCPUを3種類選べるので、興味がある人は直販サイトをのぞいてみるといいだろう。

側面から見たところ。BDドライブやHDMI端子を備えたフルスペック機

 Windows Vistaのエクスペリエンスインデックスのスコアは4.6だがこれはGPU(RADEON HD3470、256MB)が脚を引っ張った結果。それ以外は5.2と優秀な成績だ。静かな部屋で使用すると、ファンの音が目立つがそれほど耳障りな音質ではない。負荷の高い作業を続けると、パームレストに触れた手がじわりと汗ばむが、こちらも不愉快なほどではなかった。

 type FWでは、ドルビーサウンドルームというパソコン向けの仮想サラウンド+高音質化技術が搭載されている。ドルビーのパソコン向け技術にはドルビーホームシアターもあるが、サウンドルームはホームシアターから5.1ch関連の機能(プロロジックIIなど)を省略したもの。Sound Space Expander、Dolby Headphone、Natural Bassが利用できる。

 なお今回、有機ELテレビ(XEL-1)をHDMI経由で接続してみた。サブディスプレーとして、テレビ放送などを流しっぱなしにする用途などで快適だ。ただし、HDMI接続時は音声もXEL-1からしか聞こえなくなってしまう(type FWのDolby Headphoneなども利用不可)。これはHDMIの仕様なので、やむをえない部分だが、少々残念でもあった。

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