3DMark Vantege
ForceWare 175.19同士での比較では、ほぼクロック向上比(約10%)に比例した形で9800 GTX+のスコアが伸びているのが分かる。ベストケースではきっちり差が出る見本と言えそうだ。さてForceWare 177.39βの効果だがNVIDIA PhysXを有効にすると劇的にスコアが向上する。とはいえ負荷が高くなるにつれ、その効果が薄れていくのも分かる。
NVIDIA PhysXを無効にしても、177.39βにすることで若干スコアが伸びており、ドライバレベルでのチューニングも進んでいるようだ。
ただ今後、NVIDIAとAMD(ATI)のスコアの取り方は勘案する必要があり、PPU(PhysX)の効果を3DMark Vantageに加えるのを「良」とするのか、それともPPUを無効にした状態で比較すべきなのか難しいところだ。これもゲーム側のトレンドがPPUを必要するかどうかで変わってくるため、しばらくはPPUの有効/無効、両方のスコアを取るのがベストかもしれない。
3DMark06
NVIDIA PhysXに対応してない3DMark06総合スコアだが、9800GTX+のForceWare175.19と177.39βを見ると、標準設定、高負荷設定ともに解像度1280×1024、1600×1200では177.39βの方がスコアが高く、1920×1200になると逆転するという現象が起きている。非常に僅かな差ではあるが、ForceWare177.39βのチューニング不足も垣間見れる。
9800GTXと9800GTX+の差は、3DMark Vantageと同様に一定の差をもって9800GTX+が上回っている。これは予想通りと言ったところだ。
ロストプラネットエクストリームコンディション
続いて、ゲーム性能をチェックすべく、ロストプラネット エクストリームコンデションを用意した。スコアはグラフィックス性能を見る「Snow」のみを抜き出している。
これまでと違い、9800GTXと9800GTX+の差はほとんどなく並んでしまっているが、ドライバをForceWare177.39βにするとグンとスコアが伸びている。
ロストプラネットはDirextX 10対応をいち早く取り入れたタイトルだが、ベンチマークとしてビデオカードの微妙な差を見るのには実は適していなかった。それはスコアのバラツキと誤差範囲を見極めるのが難しく、1~3fpsくらいの違いは毎回出てしまうからだ。逆を言えば5fps以上の差がつけば明確な「差」と呼べるわけで、今回のスコアの伸びは明らかにドライバチューニングが進んだことを意味する。
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