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あなたが知らない家電の世界 第2回

松下の明るいウラ話:最高級の蛍光灯は必要か?

2008年07月31日 10時00分更新

文● 正田拓也、トレンド編集部

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Q1 どうして松下だけが「白熱電球内蔵式」を作れた?


 さて、政府まで「白熱電球の使用を推奨しない」という方針を打ち出す中、あえてその白熱電球を内蔵してしまった本製品。製造元であるナショナルアプライアンスマーケティングに、そのあたりのムズカシイことについていくつか質問をぶつけてみた。

同社「エコアイディア」オフィシャルページ。「日本のあかりをとりかえよう」と銘打ったキャンペーンも実施している

 開発のキーワードは「2つのCO2削減」だ。まずは「エコアイデア」を掲げる松下電器産業という巨大メーカー全体でのCO2を削減するという大ミッション。これを背景に、「白熱電球から電球形蛍光灯に交換すると不便になる」という問題を解決することでユーザーレベルでのCO2削減を達成することが今回の狙いだったという。

 たしかに「すぐ明るい白熱電球」という便利さを犠牲にしてでも電球型蛍光灯にチェンジ、という省エネ重視の選択をできるユーザーはまだまだ少ないだろう。ちょっとだけ消費電力を上げてでも、白熱電球の良いトコロを持ってきたという点は評価したい。

 とはいえ、本製品の革命的な着眼点はあくまでシンプル。「蛍光灯と電球を一緒にしただけでしょ?」なんてカンタンに考えてしまうかもしれない。しかし、そこには同社でなければ開発できなかった理由がある。それは独自開発の「スパイラル構造」だ。

明るいところに透かしてみると、スパイラル構造になっている蛍光灯が見える。一般的に、蛍光灯は細くて長いほど構造的には明るくなると言われる

 同社の従来製品よりさらにスパイラル蛍光管をスリム化することで、クイックランプを配置する隙間ができたのだという。さらにクイックランプの明かりを蛍光管が遮ってしまうことも少なく、スマートにハイブリット型を実現しているのだ。

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