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ASCII.jpヘッドホン研究所 第11回

音質?静寂さ?使い心地?

対決!ノイズキャンセリングイヤホン 4製品

2008年07月11日 19時30分更新

文● 高橋 敦

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Point 2 ノイズキャンセル機能

 エアコンや扇風機、そしてHDDの稼動音などで意外とうるさい室内と、車も人も途切れない都内某駅前ロータリーという屋外で、ノイズキャンセル性能の検証を行なった。

 ATH-ANC3とRP-HC55は、ノイズキャンセルをオンにすると明らかな静けさがもたらされる。

 特に、低域の騒音に対しての効果は明瞭だ。屋内ではエアコンの稼働音、屋外では人の声や自動車の走行音などが渾然一体としたざわざわという騒音が、すっと軽く薄くなった。ノイズキャンセルをオンにすると、再生ボリュームを少し下げようかという気分になるほど、その効果は明確だ。

ATH-ANC3の装着状態

ATH-ANC3の装着状態。ルックス・装着感ともにオーソドックスで違和感はない

RP-HC55の装着状態

RP-HC55の装着状態。ほかにあまりないスクウェアなハウジングは意外にも装着感上々だ

 HP-NCX77とHP-NLF11Kは、騒音を「ばっさり消し去る」というのではなく、騒音の「音圧を弱める」とでもいうような効き方をする。ノイズキャンセル効果のわかりやすさという意味では、今回の検証ではATH-ANC3とRP-HC55に一歩譲る格好だ。

HP-NCX77の装着状態

HP-NCX77の装着状態。ATH-ANC3と同様に、ハウジングからイヤーピースが斜めに突き出るスタイルで、装着感は良好

HP-NLF11Kの装着状態

HP-NLF11Kの装着状態。ハウジングが小柄なので、耳が小さめの人にもフィットしやすい

 ちなみに宣伝文句としては(それぞれ測定方法は異なるようだが)、RP-HC55が88%、ATH-ANC3が85%、HP-NLF11Kが82%、HP-NCX77が1/5=80%の騒音低減効果をうたっている。この並び順は、検証時の印象とほぼ合致する。

 ノイズキャンセルのオン状態とオフ状態での音質の変化も、オン/オフをこまめに切り替える人には気になる点だろう。

ATH-ANC3
オンにすると低域の厚みが増し、ベースラインが押し出される。
HP-NCX77
オン/オフしても音の印象はほぼ変わらない。
RP-HC55
ノイズキャンセルオフ(電源オフ)のときは音が出ない
HP-NLF11K
オンにするとギターのアタックの瞬間やシンバルなど、中高域の鮮やかさが少し増す。低域の印象はさほど変わらない。

 ノイズキャンセルオン/オフでの音質のバラツキが小さいのは、まずHP-NCX77。ついでHP-NLF11Kという印象だった。

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