Point 1 使い勝手への配慮
イヤホンの使い勝手に大きく関わるのは、まずケーブルの長さ。延長ケーブルも含めて全体の長さは重要なポイントだ。特にノイズキャンセル型では、耳に入れるイヤホン本体と電源ユニットを接続するケーブルの長さもチェックすべきポイントとなる。
そのほかにも、電源ユニット部分の大きさや電池の持ちなど、ノイズキャンセル型ならではのポイントがある。これらを見ていこう。
ATH-ANC3のユニット~イヤホン間のケーブルは長め(約80cm)で、ユニットを腰のあたりに留めても余裕がある。ユニット(電源は単4電池)自体はスマートにまとめられており、邪魔にならない。
HP-NCX77のユニットは大柄だ。コンパクトなデジタルオーディオプレーヤー並みのサイズがある。だがユニット・イヤホン間のケーブルは長め(約90cm)なので、ユニット自体をカバンに入れて使うこともできる。しかし、ユニットを胸元あたりに留める場合には、逆にケーブルが邪魔に感じる。
ユニット側にボリュームを備え、手元で音量調整できるのはプラスポイントか。バッテリー駆動時間が他機種より長い(単4アルカリ乾電池1本で約70時間)のもうれしい。
今回紹介する製品の中でも最新の製品であるRP-HC55は、スティック型のユニットを備える(電源は単4電池)。ユニットは少し長いが、コンパクトで邪魔とは感じなかった。ケーブルの長さも、イヤホン~ユニット間(約56cm)、ユニット~プラグ間ともに少し長めで余裕はあるが、邪魔になるほどではない。
この製品のみモニター機能(外の音を聴くため一時的に再生音・ノイズキャンセルを切る機能)を持たないが、ユニットにボリューム調整を備えるので、それで代用できるなるだろう。しかし、電源オフ時や電池切れ時には、普通のイヤホンとしても機能しなくなってしまうのは少々不安だ。
HP-NLF11Kのユニット~イヤホン間のケーブルは、ユニットを胸元に留めることを想定してか、他製品よりも短め(ユニット~左右への分岐部分までで約30cm)だ。ユニット~プラグ間のケーブルは適当な長さ(約80cm)で邪魔にならない
そして4機種中唯一、バッテリーが充電式(リチウムイオン充電池)である。パソコンのUSB端子経由か別売のACアダプターで充電する。デジタルオーディオプレーヤーのユーザーは必然的にパソコンユーザーであろうから、USB充電に不便さは感じないだろう。ただしバッテリー駆動時間は約33時間と、他機種に比べるとやや短めだ。
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