日本でも7月11日に発売される「iPhone 3G」。だが、ウェブブラウザー「Firefox」のモバイル版「Mobile Firefox」(コードネーム:Fennec)を鋭意開発中のMozilla Corporation CEO、John Lilly氏は以下のように断言する。
iPhoneはウェブではない
Mobile Firefoxは、まだα版すら出ていないが、タッチスクリーン対応のモバイルブラウザーであることは、Mozilla LabsのAza Raskin氏が作ったコンセプトビデオ(http://www.vimeo.com/1152218)で明らかになっている。
タッチスクリーンの携帯電話機といえば、iPhoneを思い浮かべるだろう(ちなみにiPhoneに搭載されているのはSafariのWebKit)。だが、iPhoneへの対応についてはハッキリ「不可能だ」とJohn Lilly氏は言う。
「マルチタッチ」は好ましくない?
現時点ではMobile FirefoxはiPhone的な「マルチタッチ」(同時に複数の箇所をタッチして操作できる機能)には対応していないのが理由の1つだ。Mozilla LabsのAza Raskin氏は、その理由をブログで次のように説明している。
「なぜマルチタッチではないのか? Firefoxはタッチデバイスの最大公約数であるべきだからだ。特にタッチインタフェースにとっては、直接触れて操作できることが重要だ。この発想に沿うなら、インターフェースは指一本で操作できるようにすべきなのだ。インプット方式を変えることは時間の無駄だし、煩わしい。だから、入力のためにスタイラスなどのほかのフォームに切り替えなくてはならない、ということは好ましくない」
ただ、iPhoneに対応しない理由はMozillaの方針や技術的な問題だけではない。