幣紙インタビュー記事でコンシューマ向け機種の発売が予告されたPTPの全チャンネル録画機「SPIDER zero」。その販売が6月20日に開始された。SPIDER zeroは約1週間分のテレビ番組を録画し、番組やCMをあとからいつでも見られる、いわば究極のテレビシステムである。
地上波キー局のすべての放送を
まるまる1週間「全録画」
SPIDER zeroの最大の特徴は、「録画予約の概念がない」こと。搭載する8つの地上アナログチューナー(VHF1~12ch、UHF 13~62ch)を使い、最大8つの局で放送された、番組やCMを24時間休みなく録画し続けられる。
録画されたコンテンツは、古いものから順番に自動消去されていくしくみ。保存可能な日数は、HDDの容量や録画するチャンネル数、画質設定などの条件により変わる。お気に入りの番組に関しては、内蔵する3台のHDDのうち1台(500GB)にコピーして、保存できる。もっとも、容量には制限があるので、実際にアーカイブする際には、DVDに書き出して保存する形になるだろう。
HDDレコーダーの登場によって「タイムシフト」という便利な機能が身近になった。SPIDERはその概念をさらに進め、過去約1週間に放送された全番組を自由にタイムシフトしながら再生できる。ある朝の情報番組で、10分もの時間を割いてSPIDEが紹介されていた。そのとき女性キャスターが「視聴率の概念を変えますね」とコメントしていたが、SPIDERは視聴率どころか、“時間に縛られた「放送」という概念”そのものを根本からくつがえす可能性に満ちた製品だ。
話題の番組をうっかり見逃してしまった……としても大丈夫。張り巡らされたクモの糸のように、SPIDERはすべての番組を録り逃さない。SPIDERのHDDを探れば、必ずその番組を見つけ出すことができるハズだ。
