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ThinkPad X300が買いの理由──用語で知る最新トレンド

2008年07月03日 00時00分更新

文● トレンド編集部

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売り切れ続出のHP 2133。下位モデルは5万9800円という値付けながら、非常に高い質感の金属外装を採用している

UMPC


 これまでモバイルというと10.4インチ、1kg前後からというのが一般的だったが、この1年でそれよりもさらに小型のモバイルパソコンが続々と登場してきている。7~8インチクラスの液晶パネルを搭載し、Windows Vista/XPが動作し、価格も5万円台のレンジからといった具合に、携帯性と価格の安さの両立を図ったモデルが増えてきた。

 これらの製品はUMPC、MID、NetBookなど、さまざまな名称で呼ばれる。UMPCはタブレットタイプのモバイルパソコン(マイクロソフトがリファレンスデザインも用意)、MIDはインターネット接続を中心に考えた超小型パソコン、NetBookは安価な普及ノートといった具合に、厳密に言えば、違いはある(関連記事)。とはいえ、携帯性、低価格、割り切った仕様など、既存のモバイルノートとは異なるセグメントを担う製品であるという意味では共通している。

 コストやサイズとの兼ね合いで、CPU、ストレージ、液晶パネルの解像度に制限が生じるのが常だが、このあたりの割り切り感が逆にそのマシンの個性にもつながっており、面白い。国内でも衝撃のデビューを飾った「Eee PC」を筆頭に「KOHJINSHA SA」「HP 2133」などさまざまな選択肢が増えてきた。



Atom


 Atomは、インテルがこの夏に投入するモバイル向けCPUのブランド。

Atomプロセッサーのパッケージ。モバイルインターネット端末などを想定したSilverthroneは、縦13×横14mmと1円玉よりも小さい

 大きくAtom Zシリーズ(Silverthrone)とAtom Nシリーズ(Diamondville)の2系統がある。WILLCOM D4やKOHJINSHA SCなど、現状で発表されている製品のほとんどがAtom Zシリーズを採用。CPUパッケージが小型で、消費電力も低い点が決め手になっているのだろう。一方、Atom NはNetBookと呼ばれる低価格ノートパソコン向けのCPUで、COMPUTEX TAIPEI 2008の会場では、AcerやASUSなどが実機を展示していた。これらの製品も近々日本に上陸する見込みだ。

 性能はほどほどでもいいから、バッテリーが長持ちし、安価。Atomはそういうコンセプトに基づいて開発されている。例えば、同クロックのCeleron Mプロセッサーには及ばない性能とされているが、シンプルなアーキテクチャーであるため、高クロック化も容易だ。上位製品にはHyper-Threading Technologyも採用される。現状ではビデオドライバーなどの調整が不十分で、十分なパフォーマンスが出ていないという話も聞くが、製品版のリリース時にどのあたりまでつぶしてくるかにも注目。


Centrino 2は、まだほんのちょっと先?

 Centrino 2は、Montevinaのコードネームで呼ばれてきたインテルのモバイル向けプラットフォーム。45nmプロセスの新Core 2 Duoを核に、グラフィックス機能を統合したチップセットや高速な無線LAN接続機能などが搭載されるという。ネット上では当初6月に正式リリースが行なわれるという報道もあったが、実際はずれ込んでいる。

 Montevinaは、12.1インチ以上のモバイルパソコンをターゲットにした今後注目のプラットフォームだが、各社の製品が夏商戦に間に合うかは微妙なところ。このレンジの製品を購入したいと考えているユーザーは、現行機種にするか、次世代機を待つかの検討に頭を悩ませることになるだろう。

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