変換精度がさらに高まり再変換のロスが減った
ATOK 2008とLeopardの「ことえり」の変換精度を比較した。新聞記事の中から100文字程度を抜き出して、連文節変換で句点の「。」の部分まで変換し、誤変換の度合いを調べた。その結果、両ソフトには大きな差は見られなかった。
エラー個所 | 「スペース」キーを押した回数 | ||
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全国紙コラム(100文字) | ことえり | 2 | 3 |
ATOK | 2 | 4 | |
エラー個所 | 「スペース」キーを押した回数 | ||
技術論文(100文字) | ことえり | 4 | 6 |
ATOK | 2 | 2 | |
しかし、詳細に見ていくと、ことえりの弱点がわかる。(1)「去年に比べ高い水準だ」、(2)「君のハンドルネームを彦左衛門にしよう」、(3)「おいら宇宙人と交信できればいいのに」──という3つの例文で比較してみよう。
(1)は語句の区切りが認識されない。(2)はことえりでは「左衛門」というワードが辞書に未収録。(3)についても、うまく変換できなかった。このように、ことえりの精度は上がっているものの、ATOKの変換精度は依然高いということがわかる。
【Conclusion】
○
辞書の語彙が増え、電子辞書も最新版のデータが使用できる。文章作成の機会が多いユーザなら2007からアップグレードする価値は高い。
×
誤りやすいカタカタ語の指摘機能が強化されたが、本来は誤りなのに誤用が広がってしまっている語句を指摘しないのは、中途半端な印象を受ける。
(MacPeople 2008年8月号より転載)