レコードの取り込みでは、フォノイコが必要
MDやカセットテープなどからは、ライン出力にどちらかのコネクターを接続するだけで、問題なく取り込める。「SS3」の各種フィルターやエキスパンダーを利用して、ヒスノイズなどの雑音を低減できる
注意したいのは、レコードからの取り込み。最近増えてきたフォノイコ内蔵のレコードプレーヤーであれば直接接続できるが、一般のレコードプレーヤーはいったんオーディオアンプの「フォノ入力(RIAA/フォノイコを内蔵)」に通してから、そのライン出力へ接続しよう。本機にフォノイコは付いていないため、そのままでは低音の出ない、高域が強調された音となってしまう。これは同種のUSBオーディオユニットも同じなので、気をつけたい。
取り込んだあとは、レコード再生時に針が出すノイズを「SS3」のフィルターで、また針を最初に盤面に置いた時のポップ音をマウスで選択して除去すれば、バランスのよい聴きやすい音になる。
「SS3」の動作はきびきびとしており、音質もなかなかいい。取り込んだ音をリアルタイムで波形表示できるほか、選択した範囲の削除・分割やフィルターやエフェクターでの編集、iPodへの転送など、機能/コストパフォーマンス面でもベストマッチのアプリケーションと言える。
【Conclusion】
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取り込みと書き出し作業が簡単。2種類のコネクター付きケーブルにより、たいていのオーディオ機器に対応でき、変換アダプターがなくてもほぼ問題ない。
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未使用のコネクターが遊んでしまう点が、見た目と回路上気になる。レコードからサウンドを取り込むには、フォノイコかオーディオアンプが必須。
(MacPeople 2008年8月号より転載)