夏休みはアニメ漬け！　7月開始アニメ大特集 第2回

アダルトな雰囲気いっぱいの、ちょっと大人のアニメはいかが？

──修正は大丈夫でしたか？

【甲藤】　 もうその通りに描き直すしかありませんね（笑）

──指摘を受けたところは、描いたものと、写真などを比較して推察して描き直していかなければならないっていうのもあるんですね。

【安野】　 実際なるべく要望に近づけるようにしています。せっかくこちらにも協力していただいているので、こちらも返すようにしたいですね。

【甲藤】　 基本的にはそんなに修正はないですね。

【安野】　 ほとんどこちらに任せていただいているような状況ですね。

【甲藤】　 飾りのチョコレートの形が違うとかその程度で、やっぱり写真ではわからない部分が多いので、実際に作っている方から見たら形が違うということがあるのだと思います。

──全種類食べられたんですか？

【安野】　 実はものによってはもう既にお店には存在していないものもあるんですよ。Toshi Yoroizukaさんのお店は、季節ごとに使う食材を変えているので、その時期のいい食材で作っている場合が多いです。カシスなどのお皿盛りデザートの一部に関しては今回のために考えていただいたん ですよ。テイクアウト用に売っているカシスっていうケーキがあるんですが、お皿に盛ったものは全てToshiさんに作っていただいたんです。また、コンポートポワールなどは何年か前の夏にできたものですし、お店で昔出ていたものを使わせていただいていたりだとか、今、実際イートインで食べられるものを使わせていただいていたりだとか、ケーキは相談して決めさせていただきました。 そういえば、中尾さんはToshiさんにお会いしてるんですよね。お皿盛りの写真を撮りに行く時一緒に。その時に（笑）

【中尾】　 美味しかったです（笑）。

──みなさんそれぞれに苦労したケーキはありますか？

【甲藤】　 私はジャン・ピエールとあとシューアラクレーム。 シューアラクレームは一番最初に描いたケーキで、どの辺をブラシにするかとか、決め事の方針や方向性がなんとなくわかってきたケーキでした。 ジャン・ピエールは初めはなるべく質素に描いたんですね。でも、それが質素になりすぎてちょっとつまんなく見えてしまって、監督から「それは違うよ」って言われたのが悔しくて、映り込みや反射だとか光をどうやって見せたら丸くツヤっぽく見えるかというのを一生懸命考えて描きました。色を塗ってもらって撮影してもらったのを見たら、すごく良くなってたので、ホントに嬉しかったので思い入れがあります。

【中尾】　 私もジャン・ピエールですかね。トピアスとかもそうなんですけど、パッと見、普通に見てしまうと、チョコレート系って黒っぽくしか見えないんですよ。ただそれだと美味しそうに見えないし、陰影をつけて丸くしたり、形を見せなきゃいけないので、本来そういう色じゃないんですけれども、違う色にして、本来見て取れる色合いにするというのがあってちょっと苦労しました。

【西山】　 撮影としては、シブーストとかサンマルクですね。この辺の表面に塗ってあるソースの質感を出すのが苦労しました。 あとは全体的に透過光って光の当たる感じなんですが、強すぎたり、ちょっと弱すぎたり、そういう監督の注文がいろいろ出てきましたね。実際、写真で見てもこんなには光ってないんですよ。そこは強調するところというのと、やりすぎのところの落としどころを見つけるのが難しいですね。

──－透過光ってやりすぎると、そのものが光を発しているように見えてしまうので、あくまでも反射の光に見せつつっていうことですね。

【西山】　 そうですね。 金属のものだったらよく光るし、でもチョコレートだったらバキバキに光るわけにはいかないんで（笑）。透過光なんですけど、これたぶん蛍光灯なんですよ。でも、実際はこの光は緑色なんですよ。でも、茶色いものに緑色が反射するとこうなる……みたいな。 元の色が何色で、そこに反射したら何色になるのかっていうのを想像か計算をしながら作っていくってことですね。

──これを読まれている方へのメッセージをお願いします。

【甲藤】　 私はホントに美味しく見えるように、みんなが食べたいって思ってくださるようにっていう一心で描いたので、その辺を注目して見ていただけたらと思います。

【中尾】　 色というのはどうしても人の感覚なので、観る人によってそれぞれ違うと思うんですが、観る人それぞれの見た目で美味しそうだなって思ってくれればいいと思います。

【西山】　 これ夜中の放送なので、テレビを観た人が「今ケーキが食べたい」「まぁ、コンビニでも行ってケーキを買って来るか！」と思わせられれば成功ですね。

──お忙しいところをありがとうございました。

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