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BDレコ購入指南 第8回

BDレコーダーカタログ2008夏

2008年07月10日 16時00分更新

文● 西川由美子、トレンド編集部

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機能で差別化! 320~500GBモデル

 価格帯は13万円~15万円ぐらいが目安で、最も機種の数が豊富なエリアだ。容量は500GBと320GBの2種類(320GBはソニーのみ)。地上デジタル放送をDRモードで録画する場合、500GBでは約62時間、320GBでは約39時間分の保存が可能だ。

 機能による差別化がはかられているのがこのクラスの特徴でもある。例えばソニーは320GBと容量が少なめのモデルが多いが、「あれがしたい、これがしたい」という用途別の特徴を前面に出し、ユーザーのニーズに応える戦略となっている。

 この中から探すときの注意点は、自分がどんなレコーダーを使いたいのかあらかじめ考えておくこと。「録画に便利な機能がたくさんある方がいい」「とにかく操作がカンタンなのがいい」「ビデオカメラで撮った映像をBDで残したい」というように、自分が具体的にBDレコーダーに何を求めているのかをまとめておくべし。

ミドルレンジモデル(320~500GB)主な機能と特徴
メーカー 型番 HDD AVCREC DVD-RAM 自動録画機能 i.LINK
ソニー BDZ-X90 500GB - - HDV
BDZ-T90 500GB - - -
BDZ-L70 320GB - - HDV
BDZ-A70 320GB - - HDV
BDZ-T70 320GB - - -
シャープ BD-HDW25 500GB - 再生 - TS/HDV
パナソニック DMR-BW800 500GB 再生/録画 - TS/HDV
三菱電機 DVR-BZ200 500GB 再生 -

基本操作は超ラクラク、なおかつ機能はプロ仕様!
三菱電機 DVR-BZ200

三菱電機「DVR-BZ200」

 このモデルが持つ最大の魅力は「リモコン」だ。「レコーダーなのにリモコン?」と疑問に思うかも知れないが、初心者にとってボタン数がやたらに多いリモコンはかなりの難敵。どれだけ画面操作がラクになったところで、「このボタンを全部覚えてなければいけないの?」なんて恐怖に襲われてしまい、それだけで拒絶反応を示してしまう。

 その点をまるごと改善する革命的なアイデアが、世界初の液晶タッチパネルリモコン「グット楽リモコン」だ。はじめに「再生する」「予約する」などの大きな目的を選び、つづいて細かい操作に移っていくというもの。これなら初心者でも安心して使用できるだろう。

「かんたん予約」モード。操作順を示す番号が表示されているため操作がとても分かりやすい

録画した番組やBD映像メディアを再生する「再生する」モード。再生や早送りといった基本操作のほか、番組リストの表示なども操作できる

テレビのチャンネルをそのまま変えられる「テレビをみる」モード。三菱電機製のテレビだけでなく主要メーカーのテレビの操作にも対応する

 ただ、このリモコンは革命的なだけにまだ若干分かりづらいところもあるのがもったいない。例えば「再生する」の画面から「予約する」の画面に移るためには、液晶パネルではなく、リモコン上部の「スタート」ボタンを押してメイン画面に戻らなければならない。

リモコン上部の「スタート」ボタン。初めのメニューを開くときはこのボタンから

 同時に、ユーザーの視聴履歴を解析してオススメの番組を録画してくれる「おすすめ自動録画」、シーンや音声から自動でチャプター化する「オートカットi」など、再生・録画・編集の各機能もとことん満載されている。ただし、前述のリモコンで自動録画機能を設定することはできないので注意。


機能は完璧、さらにオマケもつけなきゃ「もったいない」!
ソニー 個性派3シリーズ

 全6機種の個性的なモデルがズラリと揃った、レコーダー界の大御所・ソニー「BDZ」シリーズ。キーワードやジャンルによる自動録画ができる「x-おまかせ・まる録」や、録画した番組を自動的にチャプター分けしてくれる「おまかせチャプター」など、機能の充実ぶりが売りとなっている(ただしローエンドの「T50」のみ、DRモードで録画したときにおまかせチャプターが適用されないので注意)。

 中でも目的別に分かれた「X90」「A70」「L70」の3機種はいずれもグレートな個性を備えている。まずはX90から紹介しよう。


ホームシアターを堪能したい!
BDZ-X90

ソニー「BDZ-X90」

 X90の目的は「ホームシアター」。「Deep Color」や「x.v.Color」に対応しているのはもちろん、ブロックノイズやモスキートノイズなど、様々なノイズを低減してくれる「ピュアイメージリアライザー」も搭載する。

Deep Color非採用時のイメージ。グラデーションが等高線状に表示される

Deep Color採用時のイメージ。微妙なグラデーションを再現できるようになる

 「BD映像ソフトも徹底的にキレイに観たい!」という人にはまさにうってつけ、至れり尽くせりの1台だ。ただしリピート再生機能は付いていないため、例えば「音楽番組の中で、好きな曲のところだけを繰り返して観る」というような使い方は難しいので注意。プレイリスト機能を利用して「好きな曲のところをくりかえすプレイリスト」をつくることでカバーできるが、さすがにちょっとひと手間だ。


録画した番組をウォークマンでも持ち歩きたい!
BDZ-A70

ソニー「BDZ-A70」

 A70は他社製品ではマネのできない「おでかけ転送」が特徴。これはBDレコーダーに保存した映像を、PSPや同社製のウォークマン「NW-A820」シリーズで持ち出せる機能だ。操作も本体前面の「ワンタッチ転送ボタン」を押すだけとカンタンだ。深夜に録画したゴルフ番組を通勤電車で楽しむ、なんてこともできる。

おでかけ転送イメージ。ウォークマンと接続したところ

 実はこの「おでかけ転送」、転送先がPSPだけなら上述のX90でも利用可能。ウォークマンへの転送に対応していることとワンタッチ転送ボタンの実装、その2つがA70の売りとなっている。


ビデオカメラとカンタンに接続したい!
BDZ-L70

ソニー「BDZ-L70」

 L70は「ハイビジョンビデオカメラで撮った映像をBDメディアに残したい」人向け。接続端子がUSBであろうとi.LINKであろうと、映像フォーマットがAVCHDであろうとHDVであろうとお構いなし。本体前面に「ワンタッチダビング」ボタンを搭載し、「つないで押す」というカンタン操作で取り込める。

本体前面のワンタッチダビングボタン。ビデオカメラを接続すると白く光る。押すと、赤く光って取り込みを開始する

 また、デジカメから写真を取り込んでフォトアルバムを作ることもできる。まだ小さい子どもを持つパパ&ママなど、ホームユースにはピッタリの1台と言えるだろう。ただし、DVDにフルハイビジョン画質で書き込みできる「AVCREC」には未対応。フルハイビジョンで撮影した思い出は、あくまでBDメディアに残すのが原則だ。

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