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2008年06月24日 04時00分更新

文● 今 一生

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【書籍紹介】社会の仕組みを変える、「問題解決型ビジネス」の新しい潮流

社会起業家に学べ!

著者:今 一生
出版社:アスキー・メディアワークス
価格:820円(税込)
ISBN-13:978-4048671873

 自社や株主の利益のためではなく、社会問題を解決するために事業を興す社会起業家が注目を集めつつある。欧米では、30代前半でマイクロソフトの要職を捨て、アジアの発展途上国の子どもたちに本や図書館を供給するNGOを立ち上げたジョン・ウッドなど、話題となっている人も多い。

 日本でも、元サッカー選手の中田英寿氏など、そうした生き方に共感する人が出始め、「情熱大陸」登場の26歳の起業家・山口絵理子氏らテレビや雑誌で取り上げられる例が増えてきた。彼らの挑戦分野は、地域再生から途上国支援、生活に身近なワーク・ライフ・バランスや環境保護まで多岐にわたる。

 本書『社会起業家に学べ!』では、そうした日本の21団体の取り組みを紹介。それぞれの分野で世の中を変えていこうとする情熱はもちろん、注目したいのは持続可能なビジネスとして、彼らの創意工夫、アイデア、行動力が抜きんでていることだ。既存の社会的な仕組みを超えていく彼らの生き方・考え方は、多くのビジネスパーソンにも示唆を与えるだろう。

 なお、本書も印税の10%を社会起業家を育成する事業活動を行なうNPO法人ETIC.に寄付し、彼らの生み出す世界を応援するために一役買っている。


【本書で取り上げている社会起業家の例】

【地域再生】
●過疎や人手不足など問題山積みの地方を若者の力で活性化する旅館『吉田屋』

【キャリア支援】
●架空の町づくりを通じて社会の仕組みを学べるチャンスを提供する『こども盆栽』

【ワークライフ・バランス】
●授乳服の製造・販売を通じて女性の生き方を解放する『モーハウス』

【農業再生】
●牛を牛らしく育てることで食・農・環境の課題を解消する『シックス・プロデュース』

【在日外国人支援】
●在日外国人が賃貸入居する時の問題解決を請け負う『座游』

【途上国支援】
●おしゃれなバッグを通じて社会貢献を実現する途上国発のブランド『マザーハウス』

【環境保護】
●放置されている音や振動を電力に変換し、エコ社会を作る『音力発電』

【NPO/NGO支援】
●誰もが気軽にNGO/NPOに募金できる仕組みを作った『ユナイテッドピープル』

今 一生 (Isshow Con)

1965年、群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部除籍。1997年、『日本一醜い親への手紙』3部作(メディアワークス)をCreate Media名義で企画・編集し、ベストセラーに。1999年に『完全家出マニュアル』(同)を発表、造語した「プチ家出」が流行語となる。著書に『親より稼ぐネオニート/「脱・雇用」時代の若者たち』(扶桑社新書)など多数。新聞・テレビ・雑誌でのコメント、自治体・学校・企業等での講演も多い。

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