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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第27回

100万のサイトを5つ作る、すごい引きこもり美人

2008年06月23日 11時00分更新

文● 古田雄介

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引きこもったまま成り上がりたい!!


── いやいや。引きこもりって、思いっきり社会活動しているじゃないですか。

麻理 いやいや、本当です。私、ここ半年、家族以外でこんなにしゃべったの初めてですよ。

 書籍や連載もすべてメールでやりとりしていますし、珍スポットの取材やメディアへの露出でたまに外出するくらいで、普段は本当に家で引きこもっているんです。昔から「家に引きこもったまま生計を立てたい」と思っておりまして、本業も在宅ですべてできるようにしているんです。一応、それで生計は立てられています。


── ああ、何となく共感できます(笑)。宇宙船地球号ではなく、宇宙船俺の部屋号みたいな感じですね。

麻理 そうですね(笑)。大学卒業前後、本当に就職先がなかったので、引きこもりの中で成り上がろうみたいな気持ちが芽生えまして。

 古田さんも同世代と思うんですけど、私たちの世代は「ロストジェネレーション」なんて呼ばれて、就職先さえない、社会から見捨てられた状態になっているんですよ。その中で、私みたいに、社会で上手くやっていけないって人は少なからずいると思うんですね。そこで会社に頼らずに、ネットの中で自分の力だけで成り上がる方法を皆に伝えたいというのがあるんです。

 でも、私のような肩書きが何もない人間は、本も出させてもらえないでしょうし。企業トップの人のような成功本を出すことも難しい。そんなときに、100万アクセスのサイトを10個なり20個なり持っていれば、何からのメッセージを伝える足がかりになると思っているんです。


── ということは、サイトの運営は趣味のレベルではなく、人生の核になる目標という感じですね。

麻理 そうですね。私の考えを広く伝えるには、ネットという手段しか残されていないと思うので。もちろん、珍スポットも画像加工も重要な趣味のひとつなんですけど、最終的には見捨てられた世代で私に似た人達の、何らかの助けになりたいなというのがあります。

 今は、引きこもりやニートを社会復帰されるためには、社会に出る方法しかありません。しかし、社会に出ずとも、引きこもりのまま成り上がっていく道は絶対にあると思うので、まずは自分が成り上がって「こういう道もあるんだよ」というのを示したいんですよ。


── なるほど。では、100万アクセスサイトを10〜20個作ったあとのことは考えていますか?

麻理 ずっと引きこもり生活ができたらいいなというのはありますね。あとは、小学生とかに「あの家にちょっとオカシな婆さん住んでるぜ」って言われるような、そういうおばあさんになりたいですね(笑)。


筆者紹介──古田雄介


古田さん

 元建設現場監督&元葬儀業者&現古銭マニアのデジタル&サブカルライター。今回は麻理さんのご自宅にお邪魔して取材させていただきました。自分の写真は撮っていないので、関係ない東京湾クルージングツアーのときの写真を載せます。すいません。「古田雄介のブログ」では、皆さんのお勧めサイトを募集中です!



*次回は7月7日掲載予定


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