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がくっぽいどのイラスト、ベルセルクの作者が描く

2008年06月20日 16時00分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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個人使用は引き続きフリーの方向で調整


 初音ミクの着うた配信の際には、初音ミクというツール、初音ミクを表すキャラクター、初音ミクでユーザーが実際に作成した楽曲そのものの権利が、誰に帰属し、どう管理されるべきなのかが問題になった(関連記事)。

 インターネットの村上社長は、以前編集部で行なったインタビューで、がくっぽいどで使用しているイラストを許諾なく、フリーで使用して構わないというスタンスで臨むとコメントしている。新しいイラストでも、個人が非営利に利用する場合は、許諾の必要がないようにするという。

 ただし、企業などが商用利用する際には、事前に一度連絡をもらい、ディスカッションをした上で、使用条件などを決めたいとスタンスを若干修正した。これは、権利ビジネスとして利用するというよりは「認識できないところで、問題が氾濫してしまうことを事前に避けておきたい」というのが主な理由だそうだ。

「がくっぽいどで作成した『音』そのものに関しては基本的に許諾なしに自由に使って構いません。ただし、それをキャラクターや商品名をセットにした状態で、かつ商用利用する場合は一度ご連絡ください」(村上社長)



Gacktの声もより自然に


 一方、開発が遅れたぶん製品の完成度も上がっていると村上氏は自信を見せる。特に音声のデータベースの部分は、細かに調整を行なえば行なったぶんだけ、自然な歌声を実現することが可能だ。例えば、同じ「し」という音でも、単純に「し」という場合と「あした」など単語の中で出てくる場合では同じ音ではない。さらに音程などでも聞こえ方が違ってくる。このあたりを詰めた。

 発表の当初に出たサンプルは、歌声の部分を特にカスタマイズせずにある意味にベタで打ったものだったため、一部違和感があるという声も聞こえたが、最新のサンプルではそのあたりも改善され、言葉のニュアンスが上手く伝わる非常に堂々とした聞こえ方に変わっている。

 発売まであと1ヵ月程度あるが、その間にも改善は進みそうだ。がくっぽいどの店頭での販売価格は1万8000円程度になる見込み。三浦氏のキャラがGacktの声で歌うというインパクトももちろんあるが、これまで女声中心だった、ボーカロイドシリーズに男声が加わるという作品作りの幅が広がるという側面にも注目したい。

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