このページの本文へ

エンコードテクニック虎の巻 第6回

縞シマノイズを完全消去!【インターレース解除編】

2008年06月19日 21時00分更新

文● 藤山 哲人

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

4)AVI出力からVBR 1000kbpsでムービーを出力してみよう。

 もう手順はお分かりだと思うのでポイントのみ。

1パス目の設定

最初は「レートコントロールモード」を「マルチパス、初回のみ」に指定

 DivXの1パス目の設定を終えたら、ファイル名を“tmp.avi”として[バッチ登録]ボタンをクリック。

1パス目のバッチ登録

1パス目をバッチ登録する

 続いて2パス目の設定。

2パス目の設定

最初は「レートコントロールモード」を「マルチパス、二回以上」に指定

 出力するファイル名を入力して、さらに[バッチ登録]ボタンをクリック。
 最後にAviUtlの「ファイル」メニューから「バッチ出力」を選び、エンコードを開始する。
 もし出力されたムービーの動きがギクシャクして見える場合は、(3)の手順で「設定」メニュー「インターレースの解除」-「ボトムフィールド ->トップフィールド」を「トップフィールド ->ボトムフィールド」(またはその逆)を切り替えてみるといい。
 これは元のムービーがトップフィールドからはじまっているのか、ボトムフィールドからはじまっているのかを指定する設定だ。めったに気になることはないが、時系列が入れ替わったトップとボトムフィールドが合成され、人物が行ったり来たりして見えてしまう場合がある。

インターレースを解除てエンコードした場合と
未解除のままエンコードした場合の画質レベル

 筆者がエンコードしたファイルは、次からダウンロードできる。

 画質の違いは一目瞭然だ。

左はインターレースを解除した映像、右は未解除のままエンコードした映像

奇数フィールドのみを使ってインターレースを解除してエンコード

奇数フィールドインターレースを解除した映像。各部の輪郭がはっきりしすぎてビットレート不足により、ブロックノイズが発生している

 インターレースを解除せずにエンコードしてしまうと、エンコーダはなんとか縞シマを細かくエンコードしようとして、より高いビットレートを割り当てようとする。しかも動きが激しいシーンだと、そちらにもビットレートを割かねばならずに、画面全体がブロックノイズだらけになってしまうのだ。
 一方インターレースを解除した映像の場合、縞シマのノイズにぼかしがかかっているので、そこは荒くエンコードしビットレートを抑える。余ったビットレートは動きや画面中の他の部分をより高画質にエンコードしようとするのである。
 なお、奇数(トップ)フィールドのみを使ったムービーは、このようになる。

 そこそこ動いて見えるが、ちょっと映画のようなカクカクとした動きになっているのが分かるだろうか?

(次ページへ続く)

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ