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伝統の911がマイナーチェンジで大きく変わった!

ポルシェ911が最新テクノロジーで武装!

2008年06月20日 13時00分更新

文● 末岡大祐/アスキーネタ帳編集部

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ポルシェ流2ペダルミッション「PDK」

ポルシェ

自動車史に燦然と名を残す73年式911カレラRS、通称ナナサンカレラ。カミソリのようなレスポンスと評されたエンジンを武器に数々の記録を生み出した

 続いて、もうひとつのトピック。それはポルシェ版ATと言うべき、ティプトロニックSを捨て去り、新たに7速の2ペダルMT「ポルシェ・ドッペルクップルング」(PDK)を採用したことである。このツインクラッチ式のPDKは、トルコン式ATの快適性と、レースカーなどで使われるシーケンシャルミッションのようにシャープなシフトチェンジを可能としている。元々80年代にルマンで活躍した同社のレースカー「962C」に搭載されていたもので、20年近い時を経て、ようやく911に搭載されたというワケだ。2ペダルMTについてはこちらの記事(関連記事)で解説しているので参考にしてもらうとして、アウディなどで採用されているDSGは、実はこのPDKが元祖とも言われているほど。

ポルシェ

ツインクラッチ式「ポルシェ・ドッペルクップルング」

ポルシェ

旧モデル「ティプトロニックS」

 直噴+PDKの威力はすさまじく、7速PDK搭載の911カレラの0-100km/h加速は約4.5秒を叩き出し、6速MT搭載モデルのタイムを0.2秒も上回っている。もはや「足でクラッチを切って手でシフトアップして~」と操作するよりも、アクセルを踏んでいるだけでそれ以上の速さが得られるようになったのだ。そのうえ、オプションのスポーツクロノパッケージ(スポーツ走行に特化したセッティングが施される)には、ローンチコントロールシステムが装備される。これはF1やWRCなどで使われている、静止状態からの加速をスムーズに行なうことができるようになるシステムだ。このオプションを装着した場合、0-100km/hの発進加速は約4.3秒だというから驚愕の速さである。

PDKの構造。左が1stギア、右が2ndギア。高度なコンピューターで変速タイミングなどが管理されているのだ

 性能面以外には、フェイスリフトによりフロントとリアのデザインが若干変更され、ヘッドライトとリアコンビランプにLEDが採用された。

左が新型、右が旧モデル。さて、どこがどう変更されたのか、わかるかな?

 以上のように、マイナーチェンジで大きく性能がアップした新型911。2009年にデビューが予定されている同社のニューモデル「パナメーラ」への布石なのか、それとも911のフルモデルチェンジに備えての準備段階なのか。真相は不明だが、「最新こそ最良」を地でいくポルシェらしいバージョンアップであることは間違いない。

 さあ、黒のトックリと黒のパンツに身を包み、新型ポルシェに乗って深夜の首都高湾岸線に繰り出そう!

新旧ポルシェターボ。左がポルシェ初のターボモデルとなった930ターボ。右は最新のターボモデル、911GT2(Type997)

新型911の価格

  • 911カレラS カブリオレ:7速PDK 左/右ハンドル 1627万円
  • 911カレラS カブリオレ:6速マニュアル 左ハンドル 1552万円
  • 911カレラS:7速PDK 左/右ハンドル 1412万円
  • 911カレラS:6速マニュアル 左ハンドル 1337万円
  • 911カレラ カブリオレ:7速PDK 左/右ハンドル 1451万円
  • 911カレラ カブリオレ:6速マニュアル 左ハンドル 1376万円
  • 911カレラ:7速PDK 左/右ハンドル 1237万円
  • 911カレラ:6速マニュアル 左ハンドル 1162万円

※写真提供:ポルシェジャパン


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