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あなたが知らない家電の世界 第1回

日立「ビートウォッシュ」はなぜタテ型なのか?

2008年07月01日 11時00分更新

文● 正田拓也

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ポンプ! ナノテク! ビートウイング! 必殺技で悪の汚れを倒すのだ


タテ型では業界オンリーワンという循環ポンプを使った水流のしくみ

業界オンリーワン「タテ型+循環ポンプ」で洗浄力アップ!

 BW-D9JVでは、タテ型洗濯機でありながら唯一循環ポンプを積み、上から下に向けた水流を作っている。

 これは、単に上から水をかけるだけでなく、シャワーの範囲を連続的に変化させることで、より効率的に水を循環させられる技術。

 「水流で洗う」というタテ型洗濯機の仕組みを考えれば、循環流量が多いことはそのまま洗浄性能の向上につながってくるのは明白である。

 このときの水の循環流量は毎分20リットル。多量の洗剤液を効率よく循環させ、少ない使用水量でも高い洗浄能力を発揮する。

下から汲みあげ、上から流すという節水構造を実現する循環ポンプ。上のイラストの下部に見えているのがコレ

洗濯槽の上部からも洗剤液をふりかける。シャワーの範囲は広くなったり狭くなったり、連続的に変化する

ナノテクノロジーで洗剤がパワーアップする?!

 循環流量の多さが特徴のBW-D9JV。この機種では、高濃度の活性化洗剤液(ナノミセル)を効率よく衣類に浸透させるため、ワイドシャワー(広範囲散布)とスポットシャワー(集中散布)を自動で行なう「オートナノミセルシャワー」という機能も搭載している。

 洗剤の主成分である界面活性剤の集合分子体を、直径10ナノメートルのミセル(球状)にしていることが名前の由来。ミセルにすることで、油性物質や脂質を取り込みやすいのが特徴だという。

「ミセル」化により洗剤の濃度を高めていく。汚れをよく落とす、きめこまかい泡にはこのミセルがいくつも入っている

押す! 叩く! 揉む! で汚れを撃退! ダブルビートウイング

 また、洗浄力は循環ポンプの力だけではない。「節水ホットビート洗浄」を実現する「ダブルビートウイング」の力も大きい。

 一般的なタテ型洗濯機で、水流を作りだすのはリブ(突起)のあるパルセーター。この製品ではパルセーターの突起の代わりに大きな「うねり」を持たせている。

洗濯槽内の水流を作るダブルビートウイング。押して、たたいて、もみ洗うという動作を作り出す。通常の洗濯機の突起のあるパルセーターとは形状が異なる

 ダブルビートウイングが「押して、たたいて、もみ洗う」という強力な「手洗い効果」を生み出すのだという。

ウイング部。この微妙な凸凹に行きつくまでに相当な苦労があったという

 もちろんパルセーター形状の違いだけでは強力な手洗い効果を実現できない。それを支える起動トルク2倍の高出力モーターもポイントだ。これらさまざまな機構やパーツによって、ビートウォッシュの効果が実現されている。

 なお、リブのあるパルセーターとちがって、洗濯物を傷めないのもビートウォッシュの特徴である点も付け加えておこう。

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