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あなたが知らない家電の世界 第1回

日立「ビートウォッシュ」はなぜタテ型なのか?

2008年07月01日 11時00分更新

文● 正田拓也

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お風呂の残り湯をムダにしない、湯サイクルエンジン

洗濯に使う水道水はバケツにたったの1杯分?!

 「湯効利用」(ゆうこうりよう)は、水を有効に利用するという言葉に「湯」の漢字を当てたもの。日立では洗濯から乾燥までの間に水道水を15リットルしか使わないことを挙げている。

 これを実現するのが独自機構の「湯サイクルエンジン」(ゆさいくるえんじん)だ。ポンプで風呂の残り湯を吸い上げたあと、4つのソレノイド駆動の弁によって各部位に水を送りこむ仕組みとなっている。湯サイクルエンジンは本機のコアにあたるパーツ。単体で見てみると、弁とホースが組み合わされて、形も役目もまさに心臓といったところだ。

湯サイクルエンジンの全体構造。風呂水を「洗濯」「乾燥」の両方向に使用するための独自機構となっている

 リサイクルをもじった「湯サイクルエンジン」は、水道水と吸い上げた風呂の残り湯を振り分ける機構。4個の水道水給水バルブと風呂の残り湯を吸い上げる2方向のお湯取給水バルブを組み合せたユニットとなる。洗濯から乾燥まで、徹底的に風呂の残り湯を使うことを目標とするため、洗いやすすぎはもちろん、乾燥時の冷却水としても残り湯を供給する。

湯サイクルエンジンの名のとおり、弁とパイプが組み合わさり、まさに心臓といった感じだ

裏側からみると、さらに複雑なパイプの取り回しが分かる

 このエンジンが面白いところは、洗濯に入る前に、洗剤を水で溶解するところ。洗濯槽の下にあるタンクに洗剤と水をため、しっかり混ぜた後で洗濯へと進むというものだ。溶け残りを気にせず粉末洗剤が使える点はとても嬉しい。

 ちなみにここで言う15リットルとはあくまで風呂の残り湯も使った場合の水道水の分量。すべてを水道水でまかなう場合はその約5倍、75リットルの水が必要だ(洗濯9kg時)。

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