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エンコードテクニック虎の巻 第5回

マルチパスエンコード(VBR)を極める!【可変ビットレート編】

2008年06月11日 21時00分更新

文● 藤山 哲人

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9)出力するムービーのファイル名を指定

 ファイル名には、出力するムービーのファイル名を指定する。

2パス目の設定は終了

これで2パス目の設定は終了

 最後に[バッチ登録]ボタンをクリック。
 この(9)の手順を何回もバッチ登録すると、3パスだろうと100パスだろうと繰り返しエンコードが可能だ。その時は、ファイル名にパス数を必ず入れること。こうして何十本も出力されたムービーから、いちばん具合のいいやつを選ぶのが、マルチバスである。画質的には、あまりの違いのなさに愕然とすると思うけど……。

10)バッチ処理の開始!

 「ファイル」メニューの「バッチ出力」を選び、正しくバッチが登録されていることを確認したら、[開始]ボタンをクリック。

[開始]ボタンでバッチ処理が始まる

バッチ処理の開始!

 まずは1パス目の映像解析。

1パス目

1パス目エンコード中。画面右下は、バッチ出力画面の様子

 tmp.aviというファイルが出力され、そこに解析結果が記録されていく。映像をすべて解析し終えると、2パス目に突入。

2パス目

2パス目エンコード中

11)出力されたファイルの確認

 エンコードが終ったら出力先のフォルダを確認しよう。

出力されたファイル

フォルダ名の「ブルマ画像」はスルー方向でお願いしたい(笑)。注目するのは右側のウィンドウ

 tmp.aviはDivXのメモ用ファイルなので、AVIファイルではあるがダブルクリックしても何も再生されない。ムービーファイルは、”2pass-VBR1000kbps.avi”だ。
 理論上のファイルサイズは、映像1,000kbps、音声192kbpsで、122秒の映像なので、18,614,272B(18.6MB。1kB1,024B派なら、17.8MB)となる。出力されたムービーは、17.9MBなので、誤差は0.5%だ。
 なお実用性はないが、3回以上のマルチパスエンコードを行なうった場合のファイルサイズもここに示しておこう。サンプル映像として利用した映像は、尺が短いため誤差も出ずらいかと思い、24分54秒のアニメ番組を使ってみた。映像の設定は、画面サイズが768×432ピクセルVBR 1,000kbpsで、音声は192kbpsでエンコードした結果だ。理論値では、228,101,120B(1kB1,024換算で、217.534MB)になるはずだ。

パス数 ファイルサイズ(MB) 誤差
1 映像調査ファイル -
2 219.304 0.814%
3 219.305 0.814%
4 219.281 0.803%
5 219.295 0.810%
6 219.296 0.810%
7 219.303 0.813%
8 219.307 0.815%
8 219.305 0.814%

 サッパリ変わらん……のである。

(次ページへ続く)

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