7)1パス目のファイル名を指定
1パス目は、ムービーの内容を調査するだけなので、本来ムービーは出力されない。が! 各シーンを調査し「ココはモノがエラク動いているシーンだ!」とか「ここは細かい粒子が画面いっぱいにあるぞ!」、「おお!ここは動きが全然ないからラクチン!」といった結果を記録しておくファイルが必要なのだ。
そこでDivXが1パス目のメモ書きに使うファイル名を、ここで指定する。ファイル名は何でもかまわない。ただ実際のムービーと区別するために、“tmp”や“log”といったファイル名にするといいだろう。
そしてココがポイント!
ラストにクリックするのは[保存]じゃなく[バッチ登録]ボタンだ。これまでは[保存]をクリックしていたが、今回はAviUtlで2回のエンコードを連続して行なうので、「バッチ処理」という方法を使う。
もし間違って[保存]ボタンをクリックしてしまった場合は、[ESC]キーでエンコードを中断して、「ファイル」メニューの「AVI出力」を選び、改めて[バッチ登録]ボタンをクリックすればいい。設定内容は保持されているので、改めてDivXの設定を行なう必要はない。
バッチ処理は、MP3プレイヤーなどのプレイリストみたいなもので、リストの順に次々とエンコード作業を行なってくれる、VBRに必須の機能だ。
7)AviUtlの画面に戻ったらバッチ処理の内容を確認
「ファイル」メニューの「バッチ出力」を選んで、正しく登録されたかを確認しよう。
この画面では、処理の順番を入れ替えたり、誤って登録してしまったバッチを削除できる。[開始]ボタンをクリックすると、バッチ出力が始まるが、まだ2パス目の設定をしていないので、[閉じる]ボタンをクリックしてAviUtlの画面に戻ってほしい。
8)2パス目のDivXの設定をする
DivXの設定画面を表示される手順は(2)と同じだ。
2パス目で変更する部分は、「レートコントロールモード」を「マルチパス、2回以上」に切り替えるだけ。他の設定は一切変更しないことに注意しよう。
これで2パス目の設定は終了だ。1パス目で指定したメモ書き用のファイル名などは指定しなくてかまわない。これは直前に行なうった1パス目のファイル名をDivXが保持しているためだ。
逆に言えば、バッチ処理をする場合、必ず1パス目の直後に2パス目の処理をしなけりゃならないってこと。複数のムービーをエンコードする際には、映像Aの1パス目、映像Aの2パス目、映像Bの1パス目、映像Aの2パス目という順で処理する。
やっちゃダメなのは「映像Aの1パス目、映像Bの1パス目、映像Aの2パス目、映像Bの2パス目」という順。こうすると映像Aの2パス目のエンコードは、直前に行なうった映像Bの1パス目の調査結果でエンコードされてしまう。
最後に[OK]ボタンをクリック。ビデオの圧縮ダイアログでも[OK]をクリックして、名前を付けて保存画面を表示させる。
(次ページへ続く)
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