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Appleを知る識者・編集者が語った

大胆予想!AppleはATOM搭載機を発表するか!?

2008年06月09日 06時00分更新

文● アスキーネタ帳編集部

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何が出てきててもまったく驚くには及ばない

柴田文彦氏(テクノロジーライター)

 現状のAtomの守備範囲やiPhoneに求められるプロセッサーの特性などを考えると、iPhoneがAtomを採用するのは時期尚早。Atomを採用するデバイスが登場するとしたら、それはタッチパネルを採用した、MacとiPhoneの中間に位置するような製品になるだろう、というのが論理的、かつ常識的な予想というものだろう。

 ただし、そのような予想にも、まだ噂の範囲を超えた根拠があるわけではなく、本当にそのようなデバイスが今回のWWDCで発表されるのかどうかは分からない。Atomの発売時期からすれば、今そういったApple製品の登場を期待する声が上がるのも当然かもしれない。しかし醒めた見方をすれば、それはAtomの守備範囲から類推できる製品を、これまでのAppleのラインナップに欠けている製品に当てはめて考えた、一種の妄想に過ぎないとも言えるだろう。

 Appleは、Intelをはじめとするチップメーカーの発売する最新鋭のチップを、まるでそれだけが目的のようにいち早く採用するようなメーカーとはまったく性格を異にした会社だ。結果的に最新鋭のチップを採用することはあっても、それはチップの発売に促された結果ではなく、必要なものを必要な時期に手に入れたまでのことだろう。

 とはいえ、Appleは決して新しいアーキテクチャの採用に消極的なメーカーではない。他のPCメーカーが、これまでほとんどずっと同系列のアーキテクチャに留まっているのに対し、Appleは何度大きなCPUの変遷を乗り越えて来たか知れない。それを考えれば、何が出てきててもまったく驚くには及ばないのも、また事実なのだ。

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