1MBあたりの価格は20万分の1に!
続いて、同社 フィールドアプリケーションエンジニアリング部 シニアマネージャ 佐藤之彦氏が、歴代のHDD製品を振り返りながら紹介した。
同社が初めて出荷した製品「ST506」は、大容量5MB(!)でわずか(?)1500ドルという、ハイスペックを持つモノだった。今の製品と比べるのはほとんど意味がないかもしれないが、とにかくそれでも当時としては破格の仕様。当時、HDDメーカーとしてはIBMが先行していた。しかし、IBMの販売していたHDDは高さ4フィート(約1.2m!)もあり、プラッタが14インチ(約36cm)もある超巨大なモノ。それが厚さがフルハイト(約7.5cm)、プラッタの大きさが5.25インチ(約13cm)と格段に小型化されたのだ。
そしてなんといってもこのST506がPC/AT、つまり今のPCの元祖ともいえる存在に採用された事実が偉大である。当時、インターフェースの規格なんてほとんど決まってもいなかったのに、“デファクトスタンダードだった”という事実のため、そもそも製品名だったはずの「ST506」がHDDインターフェースの規格名になっちゃったぐらいの偉大さなのだ。
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