黒帯をカットした映像としない映像は何がちがう!?
先日ターゲット クォンタイザーを色々変化させてエンコードしたムービー(黒帯あり)と、黒帯をカットしてエンコードしたムービーのファイルサイズを比較してみよう。 なお表中のQTはクオンタイザーを意味している。
QT | カット映像 | カットなし映像 |
---|---|---|
1 | 32Mバイト | 34Mバイト |
2 | 24Mバイト | 30Mバイト |
4 | 12Mバイト | 19Mバイト |
8 | 6Mバイト | 9Mバイト |
12 | 5Mバイト | 6Mバイト |
それぞれ黒帯を削除してQTを変化させエンコードしたムービーは、次からダウンロードして見て欲しい。
最高画質QT=1の映像
高画質QT=2の映像
標準画質QT=4の映像
低画質QT=8の映像
ギリギリ見られるQT=12の映像
黒帯をカットしたにも関わらず、映像のファイルサイズが増えている。この秘密は、次の画像比較を見てもらうと分かるだろう。
黒帯をカットした上の映像は、黒帯をカットしなかった下の映像に比べ、ジャケットの縞シマがはっきりとシャープにエンコードされているのがわかるだろうか?
つまり黒帯をカットしたぶんのデータは、映像の品質アップにまわされたというわけである。全体的に映像の品質がアップしたため、出力された映像も若干大きくなっているというわけだ。
ここでのポイントは、ファイルサイズが大きいほど、映像の品質が高くなるということだ。これは次回説明する、エンコードでは欠かせない用語「ビットレート」や「CBR(固定ビットレート)」や「VBR(可変ビットレート)を理解する重要なカギとなる。
次回予告
ファイルサイズで映像品質をコントロールするビットレートの仕組み、またエンコードで頻出する「CBR」や「VBR」といった類の用語を、実際にエンコードしながら見ていこう!
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