明るく見やすい液晶
さすがに液晶のシャープだけあって画面は非常に明るくて視認性は高い。さらにFn+F8キーを押すとワンタッチでバックライトの輝度が最大になり、DVDや動画再生時に便利だ。スピーカーは外観からは内蔵されている位置が分からないようなデザインだが(本体底面に吸気孔が随所に設けられており、前面のスリットがスピーカー開口部を兼ねていると思われる)、音質自体はノートPCならではといった感じで低音の響きにやや物足りないところはあるものの、音量を最大にしても音割れしないのでDVD視聴なども快適だ。
FW70X/FW50Xともにウェブブラウジングなどの操作にはまったく不満なく、動画再生でももたつきは感じない。ベンチマークテスト「3DMark06」を実効してみたところ、CPUスコア単体ではFW70Xのほうが高いものの、トータルではややFW50Xのほうが高速で、シングルコアのSempronと言ってもパフォーマンスは高いようだ。ただし、チップセット内蔵グラフィックアクセラレーター(ATI Radeon X1200)のため、最新3Dゲームなどはさすがにきつい。
3DMark06ベンチマークテスト結果 | ||
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PC-FW70X | PC-FW50X | |
3DMark06 トータル | 308 | 314 |
SM2.0 | 142 | 146 |
HDR/SM3.0 | N/A(GPUが非対応) | N/A |
CPU | 1325 | 722 |
バッテリーはボディーサイズに比べるとやや小さく、駆動時間はFW70Xで約1.1時間、FW50Xで約0.9時間(いずれもカタログ値)と、バッテリーのみで駆動させるのはやや心もとない。実使用時間はウェブブラウズ中心の操作で1時間強、DVD再生では30~40分程度だった。現実的に電源を入れたまま部屋から部屋へ移動といった用途であれば十分だろう。
バッテリー動作時間 (いずれもパフォーマンスはバランス、カッコ内は警告が表示され始めた時間) |
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ウェブブラウジング | DVD再生 | |
PC-FW70X | 72分(68分) | 40分(39分) |
PC-FX50X | 76分(38分) | 27分(20分) |
プレインストールソフトは「Office Personal 2007」のほか、脳力判断などのミニゲーム、ベクターアニメを自作できる「EVAアニメータ」、音声対応コミュニケーションソフト「Skype」など。ユニークなソフトとしてイーブック・システムズ(株)の「FlipBook」がサイドバーガジェットに登録されており、パラパラとページをめくるように電子ブックを読むことができる。また、ガジェットして「パソコン電子マニュアル」も用意されているが、これは本体マニュアルというよりもパソコン初心者向け(Windows Vistaの基本操作)マニュアルで、初心者の利用を強く意識しているようだ。
大型ワイド液晶ディスプレーや余裕のあるキーボード、一般的なアプリケーションやウェブブラウズには処理速度的には十分なCPUなど、ホームユース向けの普及モデルとしてはベーシックなスペックと言える。スペック的にはやや平凡に写るかもしれないし、Bluetoothを持たないところに物足りなさを感じる向きもいるかもしれないが、同社オンラインショップ「シャープいい暮らしストア」での価格は、FW70Xが16万4800円、FW50Xは14万9800円(いずれも+2年の延長保証セット)という価格は手頃だろう。
Mebius PC-FW70X/FX50Xの主なスペック | ||
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製品名 | PC-FW70X | PC-FW50X |
CPU | Turion 64 X2 TL-58 | モバイルSempron 3600+ |
メモリー | 標準2GB(最大4GB) | |
グラフィックス | ATI Radeon X1200(AMD M690Vチップセット内蔵) | |
HDD | 約120GB | |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ | |
液晶ディスプレー | 15.4インチワイド(1280×800ドット) | |
無線LAN | IEEE 802.11b/g | |
本体サイズ | 幅362×奥行き263×高さ39.8mm | |
重さ | 約2.6kg |
