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業界研究レポート 第5回

ケータイ業界・前編

変わるケータイ業界 各社の思惑

2008年05月29日 11時10分更新

文● 斉藤邦雄(大空出版)

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今は順調に見えるソフトバンクだけれども……

 それでは、ソフトバンクモバイルはどうか。順調に契約者純増数を伸ばしているものの、ホワイトプラン導入以降は音声通話の売上高が急速に下降しており、それをコンテンツのダウンロードなどのデータ通信料金で補っているのが現状だ。

 同社のユーザーは、音声通話が無料であることから契約した「使用料が低額の人」が多く、純増数が示すほど実際には使われていないのではないか、という見方もある。そうした状況を、法林氏は次のように指摘する。

「旧ボーダフォンがソフトバンクモバイルになって以来、新たに登場したサービスはホワイトプランくらいでしょう。そのホワイトプランにしても、他社は割引サービスなどで追随しています。その他に、目新しいサービスが登場していないことがややリスキーです。とはいえ、同社は“新しいものを歓迎する”社風なので、他社にはないユニークな機能やデザインの端末は、いろいろ生み出していくでしょう。また、ディズニーとの提携や中国移動通信・英ボーダフォンとの連合は、間口を広くしていこうという考えの表れではないでしょうか。日本だけでなく世界の市場を見据えた動きであり、それを投資ではなく連携で推進していくのも、同社ならではの上手な戦略に思えます」

(明日5月30日公開予定、後編に続く)

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