基本撮影機能について
AFに関してはアルゴリズムを見直し、コンティニュアスAFの精度が上がっているという。連写速度も、毎秒3.5コマと従来より0.5コマ上がっている。撮影結果に大きな違いが出るとは思えないが、E-510のバゴッというぬるいシャッター音はより引き締まった気がする。音により撮影のモチベーションが高まる効果は無視できないだろう。
手ぶれ補正機能の効果は、装着するレンズや撮影環境でも変わってくるので、一概に言えない。しかし、どんな環境でも+2EV程度は確実に補正してくれることは間違いない。
この最大公約数の+2EVによって、E-520とE-420がまったく異なるカメラになる。(止まった被写体に限定されるが)E-420でISO 400を選択しなくてはならなかったところが、E-520ならより高画質なISO 100で撮れる。夜景など高感度が必要なシーンなら、さらに効果は増す。ISO 1600にするか三脚が必要だったシーンでも、ISO 400にするだけで気軽に手持ち撮影ができる。
もうひとつ強調しておきたいのが、低速シャッター域を自在に扱えるようになる点だ。被写体の動きを強調するために、わざとシャッター速度を落とせる。手ぶれを気にせず、被写体だけをぶれさせることが可能だ。
もちろん手ぶれ補正を搭載しないカメラでも、シャッター速度で被写体ぶれをコントロールできる。しかし、気を抜くと単なる失敗写真になってしまうため、どちらかといえば気合いを入れた撮影となる。手ぶれ補正があれば、その難易度がかなり低くなる。つまり、高度な撮影表現を気軽に実現できるのである。