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ベンチャー企業サスライトに聞く

弁当箱の試作品から始まった

2008年05月21日 02時13分更新

文● 吉川大郎/アスキーネタ帳編集部

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 USBメモリとそっくりの端子を差すだけで、会社のネットワークにセキュアに接続できてしまう製品SASTIK(サスティック)の製品「SASTIK III Thin-Client Layer」(以下SASTIK III)が発売され、日本ユニシスグループが全社に導入するなど、好調とのことです。

SASTIK IIIに使われているUSBデバイス

SASTIK IIIに使われているUSBデバイス

 SASTIK IIIを作ったのは、ベンチャー企業サスライト。同社はUSBデバイスでソフトウェアを自動起動する特許を持つ気鋭のベンチャー企業です。その成り立ちは、なんともハートフルというのでしょうか、イイ感じなのです。

 代表取締役社長の植松真司氏によると、設立は約4年前の2004年7月21日。SASTIK IIIの元になったアイデアは、さらに前の2001年に遡るのだそうです。当時植松さんは大学生で、かつて家庭教師を紹介した先のお父さん、小林眞也さん(現在はサスライト会長)のために、8MBのUSBメモリにメールソフトとアカウント設定を詰め込んで渡してあげたそうです。

というのも、小林さんは「出張のたびに4~5kgのノートパソコンを持っていきたくない! メールを5分見て終わりなのに……、行った先で借りられるPCは幾らでもあるのに……」と嘆いており、それを見た植松さんは、出張先のパソコンにUSBメモリを挿してメールを見、抜けば全部おしまい、となれば便利だろうと考えたからです。  しかし、小林さんの要求はそこで終わりませんでした「ダブルクリックが面倒くさい。挿すだけなら、いいのに」。ユーザーの“ご意見”というものがいかに酷か、という現実を垣間見るようなエピソードです。もっとも、酷な意見ほど“実”があるのも事実のようで、植松さんはそこから本格的に「挿すだけ」の実現に動き出しました。

 まずは試作品。基板のハンダ付けから行なって、ケースは弁当箱の流用です。手作り感たっぷりでいいですね。シリコンバレーのガレージで創業したという、HPのエピソード的ですね。そして、この試作品で特許を取得し、現在のサスライトの根幹が出来上がったというわけです。

弁当箱の試作品

すべて手作りの試作品。保管されていたものを、会社の奥から引っ張り出していただきました。

(次ページ「起業に関するラーメン挿話」に続く)

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