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キャリア・ピックアップ 第43回

ニワンゴ代表インタビュー・前編

ニコニコ動画、代表の杉本誠司氏が衝撃を受けたこと

2008年05月21日 04時00分更新

文● 塩田紳二

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ニワンゴが運営していることはヒミツだった

―――ケータイの電子メールポータルのサービスをやっていたわけですよね。そのプロジェクトから、なぜ「ニコニコ動画」が生まれたのでしょうか?

杉本:ニワンゴでは、コミュニティサービスのようなことができないのかと考えていたことがあります。当時、ドワンゴで行なっていたケータイサービス「パケットラジオ」のような仕組みによる動画のストリーミングで何かできないのかを検討していて、その段階でニコニコ動画のアイデアが出てきました。

 ただ、同様のサービスがなかったことから、最初はウケるかどうかがまったく分かりませんでしたね。なので、どこの会社がやっているのかを公開しないで反応が見たいという理由で、ニワンゴが運営していることを明かさずにスタートさせました。

 そのあとは、徐々に口コミで広がり、そして予想以上の反響を得たのです。ケータイ向けの提供は、当初から予定していましたが、当時のケータイでは少し力(スペック)不足だったので、最初はPCで利用するサービスとして立ち上げ、その後ケータイにも対応させる経緯でした。

最初から、「動画に対してツッコミ」を!

―――最初から現在のような形でコメントを付けることを考えていたのでしょうか?

杉本:動画に対してツッコミをする、新しいユーザー参加型のサービスは最初から考えていました。ニコニコ動画最大の特徴となっているコメントをリアルタイムに見せる表現をするため、試行錯誤をして、その結果動画の時間軸にそってコメントを出すという、現在の形を作ったのです。

(次ページに続く)

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