テストと運用
完成したらパソコンに接続する前に動作チェックをしよう。
まずUSBコネクタには何も接続していない状態でかつ、DCジャックを抜いた状態でACアダプタをコンセントに接続。
よーく耳を澄ませて、DCジャックをACアダプタに接続しよう。もしこのとき、リレーが動作する「カチッ!」という音がしたら、即DCジャックを抜いて回路をチェックして欲しい。
カチッ!音がしない場合は、1分ほど様子をみて異臭や煙、トランジスタや抵抗、ダイオードが触れないほど熱くなっていないかをチェックしよう。熱くなった場合は、これまた回路をチェックして欲しい。
次に乾電池3本(サイズは単3でも単1でもOK)を用意。3本をテープで固定して、+と-に電線をテープで仮止めしよう。これで4.5Vの電源ができた。
続けて回路にACアダプタを接続した状態にして基板を裏返し、乾電池の+と-を次の部分に触れさせてみよう。
さて耳を澄ませて、+を接触したり離したりを繰り返すと、リレーが「カチッ!」と音を出すようなら回路に問題はない。
メカフェチにとってはたまらなく心地よい音♪
しばらくカチカチ遊んでいただきたい!
最後はテーブルタップのコンセントがショートしていないかをチェックする。テスター棒をコンセントの刃に当てて、抵抗測定モードで針が触れない(∞のまま)かを確認しよう。
もし0Ωを示してしまうようなら、コンセントに差し込んだ瞬間ショートするので注意!100Vの回路をしっかり目視して欲しい。
すべてのテストを終えたら、電源を切った状態にしたPCにUSBコネクタを差し込んで、PCの電源を入れる。これでリレーが「カチッ!」と動作するはずだ。
なおこのUSB接続の電源連動コンセントは、デバイドライバなんてものは一切不要。Windowsが「へんなモノがUSB装置としてくっ付いてるぞ!」という旨のメッセージを表示することもない。
応用するとモット面白いコトになる!
パソコンには、今じゃ滅多に使われないプリンタポートやシリアルポートがある。これらのポートにはプログラムで0(0V)と1(5V)を切り替えられる端子があるので、これを基板の抵抗に接続すると、パソコンから何個ものリレーを制御することが可能だ。
比較的簡単に作れるのは、シリアルポートのDTRとRTS端子。プログラムから状態を変更することも可能なので、1ポートで2個のリレーを制御可能だ。
プリンタポートを使うと、一度に8個のリレーの状態を制御できるが、Winodwsが頑強に直接ポートの状態を操作することをガードしているのでプログラムが難しい。プリンタポートを直接操作できるデバイスドライバを作って、そのドライバを経由してプラグラムから制御する必要があるのだ。
さらにリレーを高速でON/OFFすると簡単なブザーにもなるが、使い道はあまりない。
またパワーランプ系のLEDの足から電線を延ばし、USBコネクタと同様に抵抗とGNDに接続してやれば、パソコン以外の機器でもコンセントのON/OFFを連動できる。たとえば、テレビの電源LEDを利用すればテレビをONすると同時にアンプの電源を入れたりできる。さらには、洗濯機の電源を入れたらラジカセを鳴らす(どんな意味があるかは分からんが……)といったことも可能だ。
そして100Vの電線を接続するリレーの端子を替えれば、何かをONにするとコンセントがOFFになるってなことも可能。
応用範囲が非常に広いので、色々試してみて欲しい。

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