このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

今日からVista再入門 デフラグ

2008年05月18日 13時00分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

デフラグソフトで快適HDD生活の勧め

 Vista標準のデフラグ機能は、市販(あるいはフリー・シェアウェアの)デフラグソフトと比べれば、最低限の機能しか持っていないし、処理速度も遅い。しかし最新のデフラグソフトはより高度な機能を備えることで、導入後はほとんど意識することなく、HDDがデフラグされた状態を保つことができるまでに進化している。

 また、これらデフラグソフトはWindows標準のデフラグ機能では解消できない断片化の解消や、システムファイルに対する断片化を解消するといった機能を備えている。そのうえで、断片化を抑止するため機能を搭載することで、ユーザーによるデフラグ作業そのものを不要にする工夫が凝らされている。それでは最新のデフラグソフトを見てみよう。


多機能・高速で人気 PerfectDisk 2008 Pro

PerfectDisk 2008 Pro

PerfectDisk 2008 Pro

 「PerfectDisk 2008 Pro」は米Raxco Software社が開発し、日本では(株)ネットジャパンが販売するデフラグソフトである。ファイルの更新頻度を分析して、更新頻度の高い=断片化の原因になりやすいファイルをまとめて空き領域側に配置することで、断片化を抑制する「SMARTPlacement」を特徴とする。

 分散した空き領域を統合して断片化を抑制する機能を持つほか、OS起動用ファイルやページファイル、休止状態の保存用ファイル(Hiberfil.sys)といったシステムファイルに対しても、OS起動前にデフラグを行なえる。

 最新版では、パソコン操作の空き時間(いわゆるアイドル時間)を認識して、操作の邪魔にならない時間に自動でデフラグを行なう「StealthPatrol」機能を搭載した。これにより、いちいちスケジュール設定をしなくても、自動でデフラグが行なわれる。デフラグの実行間隔も細かく設定可能で、例えば「3日以内にデフラグが行なわれていれば、それ以上は行なわない」指定や、「断片化率が一定値以下ならデフラグしない」といった指定ができる。

デフラグタイミングの細かい指定が可能

日単位や週単位といったスケジュールのほかに、スクリーンセーバー動作中にデフラグさせたり、アイドル時に一定時間経過後といった細かい指定が可能

スペースエクスプローラでファイルの使用状況をグラフィカルに表示

不要ファイルの削除機能が充実しているのも特徴。「スペースエクスプローラ」ではHDD内のファイルの使用状況をグラフィカルに表示して、無駄なファイルを減らせる

 さらに、不要ファイルを削除するHDDユーティリティー的な機能を強化。ファイルやフォルダ配置による空き領域の分散を視覚的に表現する「スペースエクスプローラ」を搭載し、サイズの大きな不要ファイルを見つけて取り除きやすくしている。

 扱えるドライブサイズが非常に大きいのも特徴で、FAT32形式でも最大2TB、NTFS形式ではなんと最大16TBものドライブまでデフラグできる。豊富な機能を備えながら、ダウンロード版ならば5000円以下という低価格も魅力だ。発売日は22日

PerfectDisk 2008 Pro
価格:ダウンロード版 4725円、パッケージ版 6195円(22日発売予定)
対応OS:Windows Vista(32・64bit版全エディション)/XP Home Edition/XP Professional(64bit Edition含む)/2000
Amazon.jpで購入:PowerX PerfectDisk 2008 Pro

リアルタイムに断片化回復 Diskeeper 2008 Professional

Diskeeper 2008 Professional

Diskeeper 2008 Professional

 かつてWindowsに標準搭載されていたデフラグ機能の、最新製品版がこの「Diskeeper 2008 Professional」だ。米Diskeeper社が開発し、日本では相栄電器(株)が販売する。

 独自の高速デフラグエンジンを搭載し、Vista標準のデフラグよりも高速にデフラグ処理を行なえる。

 ユーザーにデフラグを意識させないのが特徴のひとつで、「InvisiTasking」と称する機能により、システムに常駐してアイドル時間に自動でデフラグを行なう機能をいち早く導入。最新版ではこの機能をさらに発展させて、断片化が発生すると随時デフラグを行なう、「リアルタイム・デフラグメンテーション」機能を搭載している。

自動デフラグの設定

対象のドライブを「自動デフラグ」に設定しておくだけで、アイドル時間を利用して随時デフラグしてくれるので、デフラグを意識せずにすむ手軽さが魅力

 システムファイルのデフラグも当然可能なほか、空き領域の確保機能が強化されている。さらに、「自動オンライン・ディレクトリ統合」と称する機能では、フォルダ(ディレクトリ)を自動で統合してウイルススキャンや検査機能のスピードアップを実現しているという。

 製品バリエーションが豊富な点も特徴で、コンシューマー向け廉価版からエンタープライズ環境向けまで、5種類のバリエーションが用意されている。ダウンロード販売のみの「Diskeeper 2008 Home」なら、価格は4600円と安い(さらに安く販売しているオンラインソフト販売サイトもあり)。ただし、Home版はProfessional版と比べて制限されている機能が多いので、購入するならProfessional版をお勧めする。またProfessional版とHome版では、デフラグできる最大ボリュームサイズが768GBに制限されている。1台でTB級のHDDが登場している現状ではやや物足りないところか。

 さらに、上位バージョンの「Diskeeper 2008 Pro Premier」以上であれば、特定ファイルのアクセス高速化を実現する「I-FAAST 2.0」機能を備えている。

Diskeeper 2008 Professional
価格:アップグレード版 5460円、パッケージ製品 9345円(発売中)
対応OS:Windows Vista(32・64bit版全エディション)/XP Home Edition/XP Professional(64bit Edition、Tablet PC、Media Center含む)/2000 Professional
Amazon.jpで購入:Diskeeper 2008 Professional

 これら市販のデフラグソフト以外にも、英語版ではあるが無料で使える「Auslogics Disk Defrag」なども提供されている。「パソコンをより快適にしたい」という方は、デフラグソフトにも目を向けてはいかがだろうか。

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン