大反対される企画からもヒット商品は生まれる
毎月1、2個の新製品が登場するというサンコーの商品。売れずに在庫を抱えて困っているものはないのだとか! その中でも「ヒット商品」は、やはりアイデア出しや試作段階で社内で“盛り上がったもの”が売れる傾向にあるのでしょうか。
「必ずしも盛り上がったものが売れるわけではありません。例えば、ソファとかでノートPCを使うときに使う『ゴロ寝 de スク』は、試作段階でみんなに反対されたアイテムです。試作は木製だったこともあり、『ショボイ』『別にこたつテーブルとかでいいじゃん』『本を膝に置いてやればいい』といった意見がほとんどでした。でも、素材をアルミに変えて発売したら、売れたのです」
商品化はみんなの意見を取り入れながら、最終的に代表である山光さんが「売れそうかどうか」で判断して決定すると言います。では、売れる商品と売れない商品は、どう見分けるのでしょうか。
「利用シーンがイメージしやすいものが比較的売れやすいとは思いますが、正直、分かりません(笑)。ただ、サンコー商品のポイントは『おもしろい』『実用的』『リーズナブル』の3つを押さえたものです。例えば10人中6人がいいと思っても、3つのポイントの度合いが弱いものはアイデアとして却下します。逆に、商品化を賛成する人が10人中1人でも、これらの条件を満たし、アイデアを出した人が自信を持っているなら、採用する場合もあるのです」
- ■取材協力
サンコー(株)
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