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キャリア・ピックアップ 第40回

生き残れるエンジニアについて

小飼 弾が語る! 「手に職」と「天職」の間には

2008年05月08日 17時56分更新

文● 小飼 弾

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天職とは「声がかかること」

 「生き残れるエンジニア」は、「エンジニアリングを天職にした人々」と言い換えてもいいでしょう。その天職は、英語で"calling"と言います。誰がcallするかといえば、「天」だけあって「神様」のようです。しかし日本では三波春夫が言うとおり、「お客様は神様」。客からお呼びがかかる人々がやっている仕事が、天職です。

 では、お客様からお呼びがかかるにはどうしたらいいのか。もうあなたは答えを知っているでしょう。

「客からの仕事をやり遂げ続ける」ことです。

 それが難しい仕事であれば難しい仕事であるほど、客は誰に仕事を頼むかを吟味します。そうすれば、客はあなたを覚えてくれます。覚えてくれればまたお呼びがかかるはずです。

 頼まれる。やり遂げる。また頼まれる。そうしていくうちに、好きになる。だから、仕事が好きだとか嫌いだとかという判断は、「けりがつく」までは留保して欲しいのです。達成感を含めた報酬が、期待よりも低ければ、その仕事を嫌いになっても構いません。何でもできて、何でも好きな人などありえないのですから。しかし、まだ終わってもいないうちに放り投げる人には、いつまで経ってもお呼びがかからず、そしてお呼びがかからなければ仕事を好きになることもまたあり得ないのです。

筆者紹介──小飼 弾

 1969年生まれのエンジニア、アルファブロガー。jcode.plの発想を基にしたJcode.pmの開発者。また、プログラミング言語・Perlのバージョン5.8の開発に携わったことでも知られる。1996年に(有)ディーエイエヌを設立。1999年に(株)オン・ザ・エッヂ(現・ライブドア)の取締役に就任した。2000年には同社の取締役最高技術責任者に就任、2001年退任。2004年からプログラミングからサブカルチャーまで幅広く扱うブログ「404 Blog Not Found」を開始する

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