キーボードは「重め」のタッチ
気になる「明るすぎるLED」
ディスプレー部は、シンプルな本体デザインを崩さないためか、ラッチレスになっている。また、タッチパッド周りはなだらかにくぼんでいる。これは、ディスプレー部を開いて開ける際に、指がかかりやすくするための工夫だ。
キーボードの配列は標準的なものだ。キーピッチは17.5mm、ほぼ正方形のキーで、サイズ的にも問題はない。ただし、タッチはかなり好みの分かれるものだ。ストロークが深めで「グッ」と押し込ませるような感触がある。
いわゆる「安っぽいキーボード」とは一線を画する感触だが、筆者の場合、「押し下げた感覚は分かるが軽い」タッチのキーが好みであるためか、あまり好きにはなれなかった。いずれにしても、「独特の感触」であることに変わりはないので、気になる方は販売店などで一度チェックしてみた方がいいだろう。
セキュリティーを重視して、本体左上には指紋センサーが内蔵されている。センサーにちょっとクセがあるのか、起動直後に認証しようとすると失敗することが多いようだが、慣れれば特に問題はないレベルである。
セキュリティーにも使える「認証機能」としては、おサイフケータイでおなじみのFeliCaポートも搭載している。
気になるのは、本体にはめ込む形でセンサーが組み込まれているせいか、手を置くとセンサー部が少々たわむのだ。またセンサー部が目立つデザインは、美観的にもマイナスである。ほかの製品のように、面一の天板の中にセンサーを仕込み、印刷のみでセンサー位置を見せる、といった形にしてほしかった。
FeliCaポートに限らず、「使うとどうも気になるな」という部分は少なくない。
例えば、タッチパッド部の手前には、無線LANなどの動作を示すインジケーターが並んでいる。ここがくぼんでいるので、ディスプレーを閉めた状態でもインジケーターが見やすい。なかなか良くできた工夫……といいたいところだが、実用上はいろいろ問題がある。
気になったのは、インジケーターのLEDが明るすぎると感じることだ。ほかのパソコンに比べて、特別にLEDが強い、というわけではないのだろうが、卓上にPCを置いて下を向いた時、ちょうど目に入る角度にLEDが設置されているため不快に感じるようだ。試用中、暗い部屋の中でなんどか使う時があったのだが、そういう場面では目に刺さるほど明るく、少々不快だった。
外観の面では、PCカードの取り出しレバーが目立つのも気になる。前述したように、LaVie Jはディスプレー部にラッチレス構造を採用していて、すっきりしたデザインをしている。それなのに、本体左手前にはまるでラッチのような形状のPCカード取り出しレバーが出っ張っている。設計上問題があったのかも知れないが、よくある「押すとレバーが出っ張る」タイプの方がよかった。
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