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WILLCOM D4は買いか? Vista+Atom+PHSの実力

2008年05月02日 19時00分更新

文● ヤシマノブユキ

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インテルの新CPUのパフォーマンスは十分


 今回試用したのは試作機だったが、実にキビキビと動作していた。メモリーは1GBとそれほど多くはないが、Windows Vistaのエアロも難なく動く。試作機のためかタッチセンサー(感圧式)の反応は鈍かったが、発売まであと約2ヵ月あるので最後の追い込みに期待したい。

十字キー

マウス操作もできるタッチセンサー式の十字キー。なぞるとうっすらと赤色のLEDが光る

 地図好きの筆者としては、D4がナビゲーションデバイスのプラットフォームとなりうる可能性に興奮した。特にカーナビが面白そうだ。「MapFan」や「NAVITIME」はこのD4をきっかけにパソコンでのカーナビ分野に本格的に乗り出す。GPSレシーバーが外付けオプションとなるのはちょっと不便だが、ドライバーなどが揃えば、市販のBluetooth対応GPSレシーバーを使えるかもしれない。実際どれほど使い物になるのか、発売されたら真っ先に試してみたい。

ディスプレー

5インチと小型のディスプレーだが、1024×600ドットの解像度を持ち、非常に高精細。写真では分かりにくいが、LEDバックライトのため明るく、ディスプレー表示の美しさでは競合を一歩リードしている印象

 なお、WILLCOM D4には「Office 2007」が付属する(しかもPowerPoint付き!)。本体は割賦込みで10万円を切る価格だが、単体で4~5万円程度はするPowerPoint付きの「Office Standard 2007」がプレインストールされているのは、かなりおトクと言えるだろう。



本体の価格はもとより、通信/通話料金にも注目


 料金プランの面も見逃せない。月額3880円でつなぎ放題のデータ通信端末向け料金プラン「新つなぎ放題」が魅力的だ。

 D4の発売に合わせ、新つなぎ放題の音声通話対応が検討されている。意外と知られていないが、実はデータ通信端末向け料金プランで契約したW-SIMであっても音声の「着信」はすでに可能となっている(新つなぎ放題以外のプランでは着信も発信も可能)。

本体側のインターフェースはUSBのミニコネクターと拡張用の専用端子だけだが、クレードルも用意されている。外部ディスプレー出力も備えているので、自宅や会社では大きな画面とキーボードでゆとりある作業を行なうことも可能

 新つなぎ放題の通話料金は未定だし、音声定額に対応するかも微妙なところだが、これが実現すればD4のみならずアドエスのようなWindows Mobile搭載の音声端末でも新つなぎ放題に移行するデータ通信メインのユーザーが、今よりもっと増えそうだ。

 ちなみにウィルコムによれば「D4」というのは「Device 4」の略とのこと。データ通信端末でも、音声端末でも、スマートフォンでもない、第4のデバイスという意味が込められているのだそうだ。ウィルコムはこれから新しいカテゴリーの製品を作りますよというだけでなく、UMPC市場を開拓していくのだという宣言のようでもある。

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