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よろしくパソドック 第12回

たまにはネタなしで真面目に工作! 激安のPC電源連動型コンセントを作る!

2008年05月14日 22時15分更新

文● 藤山 哲人

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ACアダプターを使う機器の消費電力って何W?

 まずはPCの電源と同時にONにしたい周辺機器の選定とチェックである。周辺機器から100Vのコンセントがニョッキリ生えているタイプは、機器に消費電力などがバッチリ明記されているので、それをメモしておけば問題ない。
 ややこしいのは、ACアダプターを使う機器だ。しかも液晶ディスプレイに外付けDVDドライブなどなど、ACアダプターを使うものが多い。これらの機器は、本体じゃなくてACアダプターの方に消費電流が明記されている。

入力と出力の電圧や電流も併記されているので混同しそうだが……

ACアダプターの場合、WやA表記ではなくVA表記となっている

 しかも入力と出力の数値が併記され、AでもWでもないVA表記が中心だ。さらに面倒なのは、グローバル化の波が押し寄せたため、世界各国で使える100V~240V対応のワールドワイドタイプのACアダプターだ。
 ただ注目すべきは、INPUTや入力とある欄に書かれている“VA”の値。これがW数だと思っていい。つまり「INPUT:100V AC50/60Hz 22VA」というような表記があったら、VAをそのままWに読み替えて22Wとしていい。ワールドワイドなACアダプターだと、100V時のVAと220V時のVAが併記されているはずなので、100Vの方の値をメモしておこう。
 ただしこれは、MAXの消費電力の値。ルーターなどは、通信してなけりゃ待機しているだけなので、これよりずっと少ない値になる。逆にP2Pソフトでなんだかんだしまくる場合は、MAXの消費電力近くまで行くだろう。
 これらを踏まえた上で、PCの電源に連動させたい機器の消費電力をすべてリストアップし、合計値を出しておこう。

テーブルタップの最大電流と突入電流

 連動させたい機器の消費電力をすべて加算すると、どんなテーブルタップが必要かがわかる。全部で500W程度ぐらいなら、安っちい7AタイプのテーブルタップでOK。500~1000W程度ならちょっと高めの12Aタイプでいいだろう。1000Wオーバーの場合は、2本のテーブルタップに分けたほうが無難だ。
 よもやPCと連動してエアコンや電子レンジの電源を入れたいという読者はいないと思うが、2000Wオーバーの場合は電源を入れた瞬間に部屋のブレーカーが落ちること確実だ(一般家庭のブレーカーは、末端が20Aになっている)。
 さてここで、ひとつ問題がある。CRTタイプのディスプレイの場合だ。消費電力がしっかり明記されていると思うが、瞬間的にその数値を上回るときがある。
 さほど電力を消費しないがテレビのスイッチを入れた瞬間、フワッ!っと灯が一瞬暗くなったことはないだろうか? それが上回った瞬間で“突入電流”と呼ばれるものだ。
 先に挙げたCRTは、突入電流がかなりあるため、これらの機器をPC連動にする場合は、テーブルタップの最大電力に余裕を残しておくこと。またレーザープリンターの場合は、印刷時に内蔵ヒーターがかなりの電力を食うので、かなり余裕を持たせたほうがいい。っつーか、本末転倒だが連動させない方がオススメである!
 さてPCに連動させる機器の総消費電力と、必要なテーブルタップが分かったところで、近所のホームセンターや大型電気店などで激安品を入手して欲しい。まぁ別に食すわけでもないので、中国製ウェルカム! 数メートルのタイプが200円~300円(激安の底値なら)で入手できるだろう。
 電線の都合上、だいたい7A(700W)タイプと、12A(1200Wタイプ)の2種類しかないはずだが、たまに安全マージンを見込んだのか10Aタイプや、パワフルな15Aタイプもある。連動させる機器の総消費電力+マージンを加え、それを下回らない激安テーブルタップを購入しよう。

部品調達!

 今回はとにかく安く仕上げたい! ということで最低限のパーツを使って、どれだけ安くできるかにチャレンジしてみよう!
 まずどうしても必要になるのが、電磁石の力でスイッチをON/OFFするリレー。

リレー

何度か紹介したが今まで工作に使ってなかった伏兵

 原理は非常に簡単で、写真左側のコイルが電磁石になっていて、電気を流すと右側の鉄片が吸い寄せられスイッチがONになるというものだ。
 たいていのリレーは、電磁石の端子2つと、スイッチ3点(もしくは3点が2セット)になっており、電磁石に通電したときにONになる端子と、逆にOFFになる端子を備えている。残る1つの端子はコモン端子と呼び、どちらかの端子に接続される端子だ。

レベル的には小学生の理科レベル

リレーの仕組みはいたって簡単

(次ページへ続く)

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