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実機&模型で知る零戦

君はゼロを見たか!

2008年05月03日 00時00分更新

文● 吉田/Webアキバ編集部

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 かつては零戦の模型を手に入れようとすると、プラモデルを買ってきて自分で組み立て色を塗ったりと時間と手間をかけるしかなかったものだが、最近は様々な零戦の完成品、半完成品の模型が発売されている。昔に比べればいい時代になったと言えるのでは……。

 ということで、ここではちょっとの手間で完成し、飾ることのできる製品を二つご紹介する。なお、日本軍の表記では「五二型」のように型番が漢数字だが、これから紹介する製品は両方とも型番表記にアラビア数字が使用されていることをあらかじめお断りしておく。

気分は博物館!機体内部の構造がはっきり判る連斬零戦

 タカラトミーから発売されている連斬模型シリーズ1/48 「零式艦上戦闘機」は、零戦五二型、五二甲型、五二乙型の三タイプを立体化したものだ。

連斬模型零式艦上戦闘機52型

連斬模型零式艦上戦闘機52型

 製品は、塗装済み半完成品を小箱に入れて販売している。小箱の価格はメーカー希望価格で税込各525円。機体は、「発動機」「胴体前半部」「胴体後半部」「右主翼部」「左主翼部」の5つの部分に分けて販売されている。さらに前述のように五二型、五二甲型、五二乙型の三タイプがある。ただ、箱の外装には「この商品は胴体後半部が入っています」などと入っている機体の部分の名称は書いてあるが、五二型のどの型が入っているかは書いていない。ということで購入する場合は、ワンボックス分パッケージ10個で2機分購入するか、あらかじめ同じ機種ごとに分けて売っているお店で買うなどした方がよいだろう。ちなみにワンボックスで揃うのは今回3つの型があるうち2つの型となる。小箱1個には機体パーツの1/5が入っているので、1機分のパーツを揃えるとメーカー希望価格では税込2625円かかることになる。

ワンボックス分パッケージ10個で購入するとそれぞれ違う型2機分のパーツが揃う。ということで2機分で代金はしめて5250円

ワンボックス分パッケージ10個で購入するとそれぞれ違う型2機分のパーツが揃う。ということで2機分で代金はしめて5250円

 この連斬零戦で製品化されている零戦五二型とはどんな特徴を持っているのだろうか。この零戦五二型はますます強力になる米軍機に対抗するため登場した機体だ。激化する戦闘に耐えうるだけの機体と言うことで、速度と火力を強化し、昭和18年(1943年)に登場した。

 速度を向上させるためにエンジンの排気管をロケット効果を利用できる推力排気管に変更し、最高速度を約30km/hほど向上させている。また、火力は五二型で20mm機銃がドラム弾倉で携行弾数各100発だったが、五二甲型以降はベルト型弾倉になり各125発に増加している。連斬零戦の3つの型ではその違いもきちんと再現されている。

 ということで製品の詳細はフォトレポートで見てほしい。

1機分のパーツ(パッケージ5個)を開封したところ。全部組み立てるには初心者で3時間くらい。模型工作に慣れている人で1時間半くらい

1機分のパーツ(パッケージ5個)を開封したところ。全部組み立てるには初心者で3時間くらい。模型工作に慣れている人で1時間半くらい

「発動機」のパッケージに入っているパーツ

「発動機」のパッケージに入っているパーツ

同じく「胴体前半部」

同じく「胴体前半部」

同じく「胴体後半部」

同じく「胴体後半部」

同じく「右主翼部」

同じく「右主翼部」

同じく「左主翼部」

同じく「左主翼部」

機首より眺めたところ

外板パーツを装着した状態で機首より眺めたところ

機体斜め後方より

同じく機体斜め後方より

機体斜め前方より

同じく機体斜め前方より

 

パーツを差し替え、構造が見えるようにすることもできる。ということで機体側面

 

同じく機体斜め前方より

 

さらに機体を分解することもできる

コクピット部分を拡大したところ。きちんと計器板も表現されている

コクピット部分を拡大したところ。きちんと計器板も表現されている

同じくコクピット部分。シートの軽め穴は塗装で再現されている

同じくコクピット部分。シートの軽め穴は塗装で再現されている

エンジン部分。栄二一型発動機も細かく再現されている

エンジン部分。栄二一型発動機も細かく再現されている

機体内部も再現されている。写真は垂直尾翼パーツを外し、着艦フックが収納されている部分を開けたところ

機体内部も再現されている。写真は垂直尾翼パーツを外し、着艦フックが収納されている部分を開けたところ

着艦フックを降ろしたところ。着艦フックは可動する

着艦フックを降ろしたところ。着艦フックは可動する

機体を裏返して見たところ

機体を裏返して見たところ

 飛行機模型で定評のあるハセガワが原型製作に協力しているだけあって、なかなか完成度は高い。本機の外板を全て装着して普通の模型のようにディスプレイする、あるいは外板を取り外して博物館のカットモデルのように展示する、など様々に楽しめるのではないだろうか。

(次ページへ続く)

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