かつては零戦の模型を手に入れようとすると、プラモデルを買ってきて自分で組み立て色を塗ったりと時間と手間をかけるしかなかったものだが、最近は様々な零戦の完成品、半完成品の模型が発売されている。昔に比べればいい時代になったと言えるのでは……。
ということで、ここではちょっとの手間で完成し、飾ることのできる製品を二つご紹介する。なお、日本軍の表記では「五二型」のように型番が漢数字だが、これから紹介する製品は両方とも型番表記にアラビア数字が使用されていることをあらかじめお断りしておく。
気分は博物館!機体内部の構造がはっきり判る連斬零戦
タカラトミーから発売されている連斬模型シリーズ1/48 「零式艦上戦闘機」は、零戦五二型、五二甲型、五二乙型の三タイプを立体化したものだ。
製品は、塗装済み半完成品を小箱に入れて販売している。小箱の価格はメーカー希望価格で税込各525円。機体は、「発動機」「胴体前半部」「胴体後半部」「右主翼部」「左主翼部」の5つの部分に分けて販売されている。さらに前述のように五二型、五二甲型、五二乙型の三タイプがある。ただ、箱の外装には「この商品は胴体後半部が入っています」などと入っている機体の部分の名称は書いてあるが、五二型のどの型が入っているかは書いていない。ということで購入する場合は、ワンボックス分パッケージ10個で2機分購入するか、あらかじめ同じ機種ごとに分けて売っているお店で買うなどした方がよいだろう。ちなみにワンボックスで揃うのは今回3つの型があるうち2つの型となる。小箱1個には機体パーツの1/5が入っているので、1機分のパーツを揃えるとメーカー希望価格では税込2625円かかることになる。
この連斬零戦で製品化されている零戦五二型とはどんな特徴を持っているのだろうか。この零戦五二型はますます強力になる米軍機に対抗するため登場した機体だ。激化する戦闘に耐えうるだけの機体と言うことで、速度と火力を強化し、昭和18年(1943年)に登場した。
速度を向上させるためにエンジンの排気管をロケット効果を利用できる推力排気管に変更し、最高速度を約30km/hほど向上させている。また、火力は五二型で20mm機銃がドラム弾倉で携行弾数各100発だったが、五二甲型以降はベルト型弾倉になり各125発に増加している。連斬零戦の3つの型ではその違いもきちんと再現されている。
ということで製品の詳細はフォトレポートで見てほしい。
飛行機模型で定評のあるハセガワが原型製作に協力しているだけあって、なかなか完成度は高い。本機の外板を全て装着して普通の模型のようにディスプレイする、あるいは外板を取り外して博物館のカットモデルのように展示する、など様々に楽しめるのではないだろうか。
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