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TENORI-ON、聴かせる楽器から魅せる楽器へ

2008年04月25日 18時49分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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 ここのところ、独奏的な新製品の投入が相次いでいる電子楽器。ヤマハ(株)が25日に発表した「TENORI-ON」(テノリオン)もそんな製品のひとつだ。

TENORI-ON

TENORI-ON。ドットひとつひとつがボタンになっており、押したりなぞったりして演奏する

 外観は、正方形のマグネシウム合金フレームに、片面256個ずつ(16×16個)の白色LEDを敷き詰めた独特なもの。手前側のLEDはすべてがボタンになっており、それを押したり、なぞったりすることでさまざまな音が出る。操作に連動して背面のLEDも光る仕組みで、ライブ演奏時には、音だけでなく視覚的な効果を加えたパフォーマンスが可能だ。


電子音楽に人の雰囲気を残す


TENORI-ON

左が岩井俊雄氏。右がヤマハサウンドテクノロジー開発センターの西堀佑氏

 LEDボタンは基本的に垂直方向に音階、水平方向が時間(音階の演奏順)を表す。演奏モードとしては6種類があり、そのうち「SCOREモード」は楽譜のように音符を配置してループ再生するモード。これ以外に指先で描いた曲線を繰り返し演奏する「DRAWモード」、指定した音符を中心に光がだんだん大きく広がっていき、それにつれて音が変わる「PUSHモード」などがある。これらのモードで記録したループは最大で64ポイント×16レイヤーまで重ねることができる。

 音源には253の音色を持つAWM音源(最大発生音数は32音)を採用。SDメモリーカードを使って、サンプリングしたオリジナルの音(WAVEまたはAIFF形式)を最大3音色追加できる。また演奏データをSDメモリーカードに保存したり、2台のTENORI-ONをケーブルでつないだシンクロ演奏、MIDIインターフェースといった機能も備える。

 企画にはコンセプト決めの段階からメディアアーティストの岩井俊雄氏が協力。約6年の歳月をかけて製品化にこぎつけた。昨年9月からイギリスでテスト販売が行なわれていたが、日本を始めとしたそれ以外の地域でも今春から販売を開始する。

 岩井氏は「かつて楽器は形がそのまま音に結びついていた。しかしシンセは基本的にブラックボックスで形に必然性はない。いま世界でもっとも使われている楽器はMacBookだが、ラップトップを使っている姿は見て楽しいものではない。演奏には視覚的に楽しむ要素も必要ではないか」などと語っていた。

ヤマハのMSX

岩井氏は学生時代にヤマハのMSXを購入し、DTMの世界に足を踏み入れたが、楽譜が分からないと使いこなせない点に不満を感じていたという

岩井氏

写真は岩井氏所有のオルゴール。TENORI-ONの発想の源泉はここにあるという

 先行発売された欧州では、すでに一部の有名アーチストがTENORI-ONを採用。Bjorkがワールドツアーに取り入れたほか、日本でも小山田圭吾が先月東京国際フォーラムで行なわれたライブで使用した。

 本体サイズは幅205×奥行き205×高さ32mmで、重量は約700g(本体のみ)。アルカリ単3乾電池6本で約5時間の再生が可能(内蔵デモソングを使用した場合)。国内での価格は12万1000円。発売は5月12日を予定している。

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