このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

ケータイとパソコンの融合!「HTC Shift」に触った

2008年04月08日 20時03分更新

文● ヤシマノブユキ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 HTC Nippon(株)は、タブレット型のボディーにスライド式のキーボードを備えた「HTC Shift」を発表した。価格は16万4800円で、4月中旬に発売する。

HTC Shift

HTC Shift。7インチの液晶ディスプレーを搭載したUMPCだが、SnapVUEというPDA的な機能を搭載している点が特徴的

 7インチのタッチパネル付き液晶ディスプレー(解像度800×480ドット)を装備しており、Windows Vista Businessをプレインストールする。

 米マイクロソフト社の「Origami Experience 2.0」を採用した一種のUMPCだが、SIMロックフリーの通信機能や後述する「SnapVUE」(スナップビュー)という機能も搭載している。形容に苦慮するところだが、あえてひとことで言うなら「PDA機能付きのUMPC」といったところだろうか。

 発表会場には発売前の実機が展示されていたので、早速写真によるレポートをお届けしよう。



独特なギミックとハードウェア構成


 HTC Shiftが特徴的なのは、SnapVUEと呼ばれるPIM機能を搭載している点だ。ディスプレーの左下に設けられたボタンを押すことで、Windows Vistaの画面と、時計やカレンダー、気象情報、メールの受信などを行なえる「待ち受け画面」を切り替えられる。

特徴的なギミック


ディスプレー部がスライドし、最大45度程度までチルトするギミック。チルトの角度は好きなところで止められる

 ハードウェア的には、パソコンの内部にスマートフォンを内蔵したような構成になっている。SnapVUEのソフトウェアは、Windows Mobileをカスタマイズした独自のOS上で動作している。CPUもUMPC用のIntel A110(800MHz)と米クアルコム社のMSM 7200(400MHz)をそれぞれ搭載する。スマートフォン部分はWindows Vistaからモデムとして認識される。

 パソコン部分とスマートフォン部分は基本的に独立しており、ストレージ領域なども別々となる。このため、SnapVUE上で受信したメールの内容などをパソコン側で見ることはできない。しかし、SnapVUEは起動が高速で、しかもバッテリー消費が少ない。

 Windows Vistaを利用した場合のバッテリー寿命が公称で約2時間なのに対して、SnapVUEのみを使用した場合は約53時間(Exchange Serverからのプッシュメールを受信する場合)の連続使用が可能だ。移動中などにすばやく新着メールを確認したり、カレンダーを見るといった用途に活用できる。

高速なSnapVUEモードへの変更


Vistaが起動しているかどうかに関係なく、正面左下のボタンを押すといつでも「SnapVUE」モードに切り替えられる。SnapVUEとはスマートフォンの待受画面のようなもので、新着メールや天気予報、カレンダーなどをすばやく確認できる。Vistaとの切り替えもなかなかスムーズだ

 じっくりと作業を行なうためのパソコンと即時性の求められる作業に適したスマートフォンという2つの顔を持った、新しいコンセプトのUMPCと言えそうだ。

 本体には1GBのメモリー、40GBのHDDを搭載。W-CDMA(384kbps)、HSDPA(3.6Mbps)、GMSなどに対応した通信モジュールを内蔵できる。またIEEE 802.11b/g対応の無線LAN、Bluetooth 2.0にも対応。本体サイズは幅207×奥行き129×高さ25mm、重量は800g。

タッチパッドの感触は?


正面右中央に配置されたタッチパッドの感度は良好で、カーソルの追従性にもまったくストレスがない

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン