このページの本文へ

アキバで恥をかかないための最新パーツ事情 第2回

[特集] 自作PC中級者が“知ったか”はハズいぜ!【Vol.2】

アキバで恥をかかないための最新パーツ事情【マザー編】

2008年04月08日 23時59分更新

文● 加藤 勝明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

自作では鉄板のインテル製チップセット

対応CPU:Core 2 Duo/Quad/Extreme/Pentium Dual-Core/Celeronなど
ソケット形状:LGA 775
非統合型:P35/X38/X48
統合型:G35/G33

 インテル製CPUにベストマッチなチップセットは、なんといってもインテル純正のチップセットだ。最新のチップセットは通称「3シリーズ」(関連記事)と呼ばれ、非統合型の「P35 Express」が主力となっている。HDD等を接続するチップ(サウスブリッジ)は「ICH9(標準型)」または「ICH9R(RAID機能付き)」の2種類があり、製品の組み合わせも多い。

インテル3シリーズ

“インテル 3”シリーズの概要。パフォーマンス向上のための強化が多数盛り込まれている

 3シリーズのポイントは、1にも2にも「45nm版の最新Core 2 Duo対応」になる。1世代前のチップセット「P965 Express」等でもCore 2 Duoは利用可能だが、45nmプロセスで製造された最新のCPUが利用できるのは3シリーズ以降。今後は45nm版CPUが主力になっていくことを考えたら、3シリーズ以外の選択肢は考えにくい。

インテル3シリーズ

45nmプロセスで製造されたCPU。今後は45nm版CPUが主力になっていくことを考えたら、3シリーズ以外の選択肢は考えにくい

 また、3シリーズチップセットを搭載したマザーはメモリーの構成をDDR2またはDDR3から選択できるため、前述のICHの組み合わせも加わってマザーのラインナップはかなり多い。製品によってはDDR2/3の両方を使えるものもあるため、上手く選べばかなり長く使えるだろう。

DDR3

DDR3対応メモリ。DDR2メモリと比べるとまだまだ高額で、本格普及にはもうしばらく時間がかかりそうだ

DDR2/3両対応マザー

DDR3とDDR2の両方のメモリに対応したマザーはASUSTeK製「P5KC」や、写真のMSI製「P35 Neo Combo-F」がある。水色とピンクのスロットがDDR3用だ

 ただ、P35チップセットはいまだ拡張スロットの規格が古いPCI Express 1.1世代の設計であるため、ハイエンド狙いなら最新のPCI Express 2.0に対応した「X38 Express」、または「X48 Express」がよいだろう。
 統合型は「G35 Express」、「G33 Express」の2種類がメイン。グラフィックの機能はG35の方が上だが、ビデオカードの描画能力と較べたら、とうてい太刀打ちできるものではない。そういう意味ではG35とG33はどちらも同じ程度の差でしかない。価格とメモリーの仕様で選ぶとよいだろう。

編集部オススメのマザーはコレだ!

 P35チップセット搭載搭載マザーではASUSTeK製のミドルレンジモデル「P5K-E」がダントツでオススメだ。P35チップセットのメモリは、インテルの正式サポートではDDR2 800MHzまでだが、同製品は独自の「Super Memspeed Technology」によりDDR2 1066MHzまで対応している。また、CPUへの給電を従来の3フェイズ電源から8フェイズ電源とすることで信頼性をアップ。そのほかにも、冷却を考慮した特殊な基板「StackCool 2」の採用や、ファンの回転数を制御する「Q-FAN 2」など、同社独自の機能で冷却や静音性にも配慮している点を評価したい。拡張スロットが正しく挿入されているかを判定し、正常にささっていない場合にはLEDが点灯して警告する「AI Slot Detector」も、自作初心者や、久しぶりに自作に挑戦するする人にはうれしい機能だろう。これだけの機能を満載して価格は1万7800円前後。性能も価格も申し分ない逸品だ。

P35チップセットを搭載した定番マザー、ASUSTeK製「P5K-E」。South bridgeにはRAID機能を内蔵した「ICH9R」を採用。最新のBIOSにアップデートすることで45nm版CPUにも対応する

 一方、統合型チップセットG33を搭載したマザーを選ぶなら、インテル純正マザー「DG33FBC」をチョイスするといいだろう。CPU、マザー、チップセットとすべてインテル製で固められるため、相性や安定感はバッチリだ。

チップセットに「G33」+「ICH9」を搭載するATXフォームファクターの「BOXDG33FBC」。インテル純正なので信頼性は高い

 ただし、モニターを2台接続する人や、ワイド液晶などに採用されているDVI接続のモニターを使用したい人は、「DG33TLM」を選ぶといいだろう。インテル純正マザーには珍しく、こちらの製品にはDVI端子が標準装備されている。そのかわり、FDDポートやPS/2ポートといった古い規格のポートが省かれている点には注意したい。

DG33TLM

インテル純正かつDVIオンボードのマザー「BOXDG33TLM」。チップセットは「G33」+「ICH9」。ATXよりひと回り小さいMicroATXフォームファクターの製品となる

DG33TLM

映像出力端子にD-SubとDVI-Dの2タイプを備える。ただし、PS/2ポートが装備されていないためキーボードはUSB接続タイプを用意する必要がある

(次ページへ続く)

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中