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九州の「拠点」を直撃取材

「あの政見放送はウケ狙い」──外山恒一、また選挙に立候補(前編)

2008年04月15日 09時00分更新

文● 細谷滝音

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SPA!では鶴見済よりも強力にプッシュされてた


── 過去に2~3回ブレイクしかけたとのことですが。

外山 1回目は最初の著作を出したとき。18歳の時に出した「ぼくの高校退学宣言」という、僕が高校退学に至る顛末を書いた本があって、これはそんなに売れなかったんだけど、本をきっかけに反管理教育運動の新しい担い手として、左翼運動シーンで注目されかけて……でもそれも半年ぐらいのことだったかな。

 2回目が、週刊SPA!に連続で紹介されたとき。中森明夫というコラムニストが、SPA!に持ってる自分のコーナーで僕を強力にプッシュしてくれて、そのとき本格的にブレイクしかけたんですよ。ちなみに、同じコーナーから「完全自殺マニュアル」の鶴見済だとか、話し言葉で短歌を書いている枡野浩一だとか、何人か若手文化人がブレイクしてる。実は鶴見済よりも強力にプッシュされてた。でも、サブカル界の注目は集めたけれど、僕はサブカル好きじゃないし、僕のやりたいことは違ったので、うまく乗れなかった。


── これまで著作は何冊ぐらいありますか?

外山 全部8冊かな、共著とかも含めて。9冊目がまもなく出るけれど、これは自伝を書こうとして書き始めたら、だんだんと80年代論みたいなものになってしまったという本。80年代はバブルの時代でみんな浮かれて脳天気に過ごしていた、というイメージがあると思うんだけど、そんなのはウソだと。

 80年代後半というのは、60年代後半以来にやってきた政治の季節であると。反原発運動を中心として、表面的なところでは土井社会党がやたらと躍進してたり、左派リベラル的なものが世の中全体で盛り上がってたわけだけれど、その中にも極左的なものがあったのが全て忘れられているので、それを発掘してる。土井社会党ブームとか反原発ブームの盛り上がりとか、「ニュースステーション」や「朝まで生テレビ」とか、「イカ天」とバンドブームといった、点でしか憶えられていないものを線としてつなげるという本になった。タイトルは「青いムーブメント」。僕が関わっていた反管理教育運動の中心にいた青生舎の青と、80年代後半の文化的盛り上がりの象徴だったブルーハーツの青をかけた。


── 雑誌でも書いているそうですね。

外山 うん、今はスタジオボイスやズバ王というエロ本で連載を持ってる。僕は最近また政治の季節がやってきたと思ってるんだけど、いわゆる格差社会の問題とかイラク反戦とか、そういうのが2005~6年ごろから活発になってきてて、スタジオボイスが去年の夏に政治特集を組んだんだよ。そのときに都知事選で話題になった人ということでインタビューを受けて、同じ編集者から連載をやらないかと話が来た。内容は、あまりテーマを確定してないけど、日々やっている活動をネタにしてる。


── ブログでもファシズム入門というのを書いていますね。

外山 もともとは出版することを考えて書いたもので、都知事選で話題になればどこか大手から話が来るだろう、そのときにこれを見せようと思って用意していた原稿だったんだけど、まだどこからも話は来てない。新書を意識して、新書風の章立てで書いてる。新書もたくさん出てるから、きっといまコンテンツ不足で困っていると思うんだよね。ファシズムを肯定的な立場から書いたものは無いから、なんで目を付けないかなと思う。

「ぼくの高校退学宣言」

初めての著書、「ぼくの高校退学宣言」。徳間書店から刊行され、初版はすぐに完売になったそうだが、その後なぜか再版されなかったそうだ。この本の印税をもとにして、福岡市内に「事務所兼たまり場」を設立、活動の拠点としたという

*後編に続く


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